2021 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical study on the type of users of home-visit nursing for preventing long-term care and effectiveness of preventive approaches to those who need assistance
Project/Area Number |
17K12519
|
Research Institution | The Dia Foundation for Research on Ageing Societies |
Principal Investigator |
早尾 弘子 公益財団法人ダイヤ高齢社会研究財団, ダイヤ高齢社会研究財団(研究部), 客員研究員 (30739595)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 介護予防訪問看護 / 訪問看護 / 高齢者看護 / 要支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は大きく分けて次の2点を明らかにすることを目的とする。2点とは (a)介護予防訪問看護の利用者像と利用による効果の検証、(b)介護予防訪問看護における訪問看護師の役割の明確化である。 最終年度は(b)について介護予防訪問看護を実施している訪問看護事業所及び介護予防訪問看護利用者またはその家族への質問紙調査を実施した。調査実施後、さらに介護予防訪問看護に従事する看護師へのインタビュー調査を行い、質問紙調査の結果とあわせて、要支援の段階からの訪問看護の導入実態ならびに看護提供による影響について検討をおこなった。 訪問看護提供側と利用者側の双方への質問紙調査により示された介護予防訪問看護の利用者像は、日常生活自立度について自立~J2までが6割強、A1以上が4割弱、認知症はⅡa以上がおよそ2割であった。また、利用者のおよそ半数が独居であること、導入しようと思った理由は一人暮らしへの不安や身体機能の低下予防が多く、さらに訪問看護師に対しては、健康観察や薬の管理、相談支援を求めていることが結果として示され、(a)の分析結果からは把握できなかった情報が得られた。一方、介護予防訪問看護に従事経験のある看護師の96.0%が、要支援の段階からの訪問看護の提供を通して、利用者の健康の維持や疾病の重症化の予防に貢献したと実感する経験を有しており、インタビュー調査においても同様の結果がみられた。これらの結果より、要支援の段階からの看護提供は、介護度の進行の抑制や利用者や家族の心理面での安定をもたらす可能性が示唆された。
|