2018 Fiscal Year Research-status Report
Development and effectiveness verification of sleep support system using sleeping sound in workplace
Project/Area Number |
17K12524
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
中田 ゆかり 金沢医科大学, 看護学部, 講師 (30647615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 尚登 滋賀医科大学, 医学部, 客員教授 (50166724)
角谷 寛 滋賀医科大学, 医学部, 特任教授 (90362516)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 快眠音 / 職域 / 睡眠支援 / 産業保健 / 労働者 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,1)職域における快眠音を用いた睡眠支援システムを開発し,労働者の睡眠の質を向上させ,2)身体センサーを活用して身体的・精神的健康面での効果を検証することを目的とする。 本研究の対象企業は、中小企業である2社(電子機器製造業1社、寝具製造業1社)及び大企業2社(医薬品製造業1社、電気機械製造業1社)であった。2018年4月1日現在、4社の企業に在籍する従業員1185名を対象として事前にアテネ不眠尺度を用いてスクリーニングを行い531名(回答率44.8%)より回答を得た。カットオフポイントを6点とし、6点以上となった162名に対し,本研究の主旨を伝え,同意が得られた43名を研究対象者とした。 研究実施時期は暑さ・寒さなど睡眠環境が妨げられにくい2018年4~5月,10~11月とした。実施場所は日常の就寝環境に近づけるため,研究対象者の自宅で実施した。睡眠データ(入眠潜時,睡眠時間,睡眠効率)が得られた41名(男性30名,女性11名 平均年齢38.9±1.6歳)を解析対象として,各解析対象者の「無音」,「快眠音」それぞれ5晩の入眠潜時,睡眠時間,睡眠効率の値を抽出し,「無音」と「快眠音」について対応のあるt検定を用いて比較検討を行った。「無音」と「快眠音」と入眠潜時、睡眠時間、睡眠効率で比較した結果,有意な差は認められなかった。さらに,「無音」での入眠潜時が15分以上であった者18名(男性13名,女性5名 平均年齢38.5±10.0歳)を抽出し,比較検討を行った結果,入眠潜時のみ有意差が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データ収集人数は当初100名を予定していたが,今年度データ収集できたのは41名であった。その他は研究計画書どおりに進捗できている。平成30年度は,睡眠支援システムを用いて2群での比較試験を行い,介入前後の睡眠測定,心身両面での科学的な健康関連データを収集・分析を行ない,2019年度に学会で発表する予定である。また,論文も執筆中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2019年度は学会発表および論文発表を行い,より効果的な快眠音を用いた睡眠支援システムについて提言を行う予定である。また,研究成果報告書と企業・研究対象者へのフィードバックを行う予定である。
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Causes of Carryover |
平成30年度は実際に研究実施するうえでの研究協力者への謝礼(220千円),機器の配送費(180千円),結果入力・分析のための人件費(210千円),プリンターや関連用品(360千円),研究打合せ等の交通費(270千円),プログラム使用許諾料(216千円)その他研究関連書籍等のために助成金を使用した。 研究はほぼ予定通り進めることができたが,研究対象者の人数が予定より少なく,その謝礼品として計上していた予算が使用できなかったため,次年度使用が生じた。 平成31(令和元)年度は研究協力を得た企業・対象者へのフィードバックや研究成果発表のための旅費(150千円)および英語論文校閲のための費用(150千円)として使用する予定である。
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