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2019 Fiscal Year Research-status Report

下肢機能の健康指標としての検証

Research Project

Project/Area Number 17K12536
Research InstitutionMie Prefectural College of Nursing

Principal Investigator

白石 葉子  三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (10305500)

Project Period (FY) 2017-04-01 – 2021-03-31
Keywords床反力変数 / 要支援 / 要介護 / 転倒
Outline of Annual Research Achievements

【目的】先行研究により、地域高齢者においては、立ち上がり動作時の床反力について、単位時間当たり・体重当たりの最大増加量(RFD/w)および体重当たりの最大値(F/w)により、身体機能として評価する検討が行われている。しかし、高齢者の立ち上がり動作におけるこれらの床反力変数と転倒との関連についての報告は少なく、虚弱高齢者については見当たらなかった。そこで、今年度においては、要支援・要介護認定を受けた虚弱高齢者において、立ち上がり動作時の床反力変数による、下肢機能と転倒および転倒リスクの関連を検討することを目的とし、調査を行った。 【方法】対象者は、要支援1または2および、要介護1または2の認定を受けている高齢者で、手を使わず椅子から立ち上がることができ、認知症ではない者とした。年齢、性別、介護度、バーセルインデックス、転倒経験の有無、転倒スコアを調査した。また、体格、膝伸展力、床反力変数(RFD/wおよびF/w)、開眼片足立ち時間を測定した。分析は、床反力変数と膝伸展力・年齢・転倒スコア・開眼片足立ち時間との相関関係および、床反力変数の性別、年齢下位群・上位群および、非転倒群・転倒群の群間比較を行った。 【結果・考察】対象者は62名であった。平均年齢は87.4±6.2歳で、転倒率は約24%であった。膝伸展力と床反力変数は先行研究のデータと比較して、健常高齢者より約15~50%低かった。RFD/wおよびF/wと膝伸展力との間には有意な正の相関があり、いずれも性差を示した。F/wは年齢と有意な負の相関があった。RFD/wは転倒スコアとの間に有意な負の相関があり、「転倒群」のRFD/wは「非転倒群」に比べ、有意に低かった。RFD/wおよびF/wは、指標による違いはあるものの、虚弱高齢者の下肢機能を反映し、経年変化や介護予防の効果を評価する指標として有用である可能性が見出された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

虚弱高齢者についての、立ち上がり動作時における床反力係数の検討については、調査が進んだが、幅広い年代における調査は、進捗しなかった。当初2020年2月より地域での調査を実施する計画であったが、新型コロナウイルスの拡大傾向が認められ、中止したためである。

Strategy for Future Research Activity

地域において幅広い年代の対象に対して調査を実施する。立ち上がり動作時の床反力変数、膝伸展力、運動量、主観的健康観、日常生活習慣などを調べ、床反力変数の健康指標としての有用性について検討する。ただし、現段階においては、新型コロナウイルス感染拡大について、終息は見込まれていないため、調査には困難が予測される。十分な調査が実施できない際は、研究期間を延長することを検討する。

Causes of Carryover

地域住民における調査が実施できなかったためである。次年度に、引き続き調査を実施する際、使用させていただく予定である。

URL: 

Published: 2021-01-27  

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