地域包括支援センターの相談支援業務の専門職協働のための保健師教育プログラムの開発

2018 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K12543
• Research Institution: International University of Health and Welfare
• Principal Investigator: 保母 恵 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 講師 (20757603)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 谷山 牧 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (40413166) ; 山下 留理子 国際医療福祉大学, 小田原保健医療学部, 准教授 (90380047) ; 鳥本 靖子 国際医療福祉大学, 医療福祉学研究科, 准教授 (90566241)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 地域包括支援センター / 保健師 / 相談支援 / 教育プログラム / 相談支援スキル

Outline of Annual Research Achievements

地域包括支援センター（以下支援センター）の活動基盤となる相談援助業務は、増加の一途をたどっており、ないようも複雑化し、高い専門知識だけでなく相談支援に関する高いスキルが求められているが、保健師職に対する教育システムがまだ確立されておらず、力量不足を感じている。そこで保健師職の相談支援業務の実態と支援センターの社会福祉士や主任介護支援専門員（以下他職種）他職種と良好なチームアプローチによる支援のために必要となるスキルを明らかにし、スキル習得のための教育プログラムを開発することを目的とする。
今年度は、まず初めに文献検討い、続いて本研究に先行して実施している支援センターにおける保健師活動の認識に関する調査を相談支援業務に関連する結果の再分析を行った。相談支援業務において、医療的知識や技術の提供に関する認識は、保健師職より支援センターの他職種の方が重要度の認識が高いことが確認できた。一方、支援ケースから地域課題の抽出についても保健師と他職種との間に差がみられ、保健師職の認識が高かった。支援センターの保健師職として看護師も多く配置されていることから、相談支援において他職種が活用している専門スキルに加え、看護師、保健師の専門スキルも含めて調査していく必要性が確認できた。
その後、当初計画していたインタビュー調査の計画を再検討し、併せて、支援センターの社会福祉士と保健師にプレ調査としてインタビューを行った。社会福祉士が新人保健師職に行ったサポート内容や保健師から受けたサポートの内容、保健師に求めるスキル、介護保険制度の知識など保健師が他職種に支援をもとめたことのあるスキルや相談支援に関する課題等を抽出した。その結果を踏まえ、インタビューガイドの修正と対象者の選定の見直しを行い、インタビュー調査の準備をすすめた。

Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

当初の予定では、インタビュー調査実施後アンケート調査を行い教育内容を検討する予定であった。インタビュー調査を行うにあたり、まず、支援センターの現状把握を行い、先行研究の再分析をする必要性が生じ、検討に時間を要した。その後インタビュー調査にむけ、プレ調査を行った結果、インタビューガイドや対象者の選定に見直しの必要性が生じ、全体調査計画の見直しを行ったため当初の計画よりやや遅れて進めている。

Strategy for Future Research Activity

昨年度までに実施する予定であった地域包括支援センターの専門職を対象としたインタビュー調査を早急に行い、支援センターにおける相談支援の体制、プロセスおよび必要なスキルと課題保健師と他職種の視点から明らかにする。
その後、インタビュー調査の結果をもとに、全国規模のアンケート調査を実施し、相談支援業務に保健師職に必要なスキルと習得方法を明らかにし、保健師職の教育プログラムと提供媒体を作成する。

Causes of Carryover

今年度インタビュー調査の実施・分析の後、アンケート調査の実施を計画していたが、プレ調査実施の結果、インタビュー内容の再検討の必要性が明らかになり本調査が年度内に実施できず、その後予定していたアンケート調査も未実施となった。インタビュー調査の対象の選定は終了しているため、早期に調査を開始し、続いて年度内にアンケート調査とグループインタビューを実施する。