2020 Fiscal Year Research-status Report
筋萎縮性側索硬化症患者の就労実態と事例研究による就労支援モデルの構築
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17K12547
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
小長谷 百絵 上智大学, 総合人間科学部, 教授 (10269293)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ALS / 就労支援 / Web調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
筋萎縮性側索硬化症患者の就労実態調査においては上智大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会に研究計画等審査申請書と研究実施計画書、研究参加依頼書、研究内容説明書などを提出し、今後は下記の倫理的な課題の加筆と補正を文書として提出する予定である。 ①全身性重度障害を持つALS患者がWeb調査においてインターフェイススイッチを使用しての質問項目への入力の「負担リスクをなくす或いは最小化するための対策」として、途中で休息ができ中断からの再開か可能なシステムを用意する予定であることを示し、入力中の体調変化には療養場所の介護ヘルパーや支援者にもサポート体制を依頼することを依頼文書の冒頭に付記することとした。②プライバシーの保護についてはWebアンケートフォーム作成においてアンケートサイトのプライバシーポリシーの提出を準備し、アンケート内容には個人名の記載はなく対応表も使用しないことから個人情報の特定はないことを詳しく記載することとした。③研究対象となる患者は全身性の重度障害者で「社会的に弱い立場にとされている人、研究実施の同意を与える能力を欠くと客観的に判断されるもの」に該当する可能性のあるセンシティブな研究であるため参加同意には十分な配慮が必要あるという意見が付されたため、同意を示す能力が客観的に欠けると思われる対象者や、アンケート入力のインターフェイスの操作の困難度が高い対象者にも研究を依頼をしないことを加筆することとした。④「研究協力の返信があった患者に対して研究内容についてはメールで送信する場合に説明は文書のみではなく音声や動画も用意すべきという提案があったためその準備も進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度の予定では、倫理審査委員会の承認を得て調査を開始する予定であったが、年度当初よりの緊急事態宣言発出による自粛を受け教育方法に関する会議やインターネット環境の整備、学部、大学院の授業の準備と運営、感染拡大を防止しながらの病院実習と介護保険施設の実習実施など通常年度より業務が拡大し、9割ほど完成していた倫理審査書類を完成させることができずに提出が2021年度の1月となり3月の倫理審査委員会での審議となり着手が大幅に遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
筋萎縮性側索硬化症患者の就労実態調査においては上智大学「人を対象とする研究」に関する倫理委員会にて研究計画の妥当性は承認され、研究実施においてALS療養者の負担軽減と委託業者のプライバシポリシーの再確認、その他研究の説明の音声ガイドの作成などを行い倫理委員会に修正書類を提出後、Web調査を開始し、本年度中にはデータ回収と整理を予定している。
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Causes of Carryover |
昨年度Web調査を予定していたが実施環境が整わず本年度に持ち越しなったために使用額が生じた。本年度はWebによる調査を予定している。
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