2018 Fiscal Year Research-status Report
在宅ホスピスでの患者と家族に対するナラティブ・アプローチのプログラム開発
Project/Area Number |
17K12559
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Research Institution | St. Mary's College |
Principal Investigator |
安藤 満代 聖マリア学院大学, 看護学部, 教授 (10284457)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 真弓 国際医療福祉大学, 福岡看護学部, 准教授 (30310915)
久木原 博子 福岡大学, 医学部, 教授 (50268950)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ナラティブ / 在宅ホスピス / 終末期患者 / 患者の家族 / スピリチュアリティ / 看護師 |
Outline of Annual Research Achievements |
在宅で療養中の終末期の患者への精神的心理的ケアとして、ナラティブアプローチのプログラムの開発を行っている。一昨年と昨年の2年間で、在宅ホスピスを利用している患者10名と家族10名にインタビューを行う計画であった。在宅で現在療養中の方にインタビューするという点では、対象者から理解を得たり、協力施設からの対象者紹介を受けるなどのプロセスで時間は要したが、以下のことを達成できた。1)在宅ホスピスで現在療養中の患者10名のインタビューを実施できた。2)在宅ホスピスで現在患者を介護している家族10名にインタビューをすることができた。3)患者を対象とした調査では、統計的な有意差はみられなかったがスピリチュアリティの向上、希望の向上がみられ、身体症状の低下がみられた。これについては、Research Article として論文化した。4)さらに患者を対象とした調査のインタビューの質的分析については、インタビュー内容をカテゴリ化し、さらにそれをまとめることで患者が自分の人生を受容していくプロセスが導かれた。これについても論文化し、現在印刷中である。5)本研究を進めるなかで、在宅ホスピスを提供している病院の医師と同行訪問する看護師が、どのようなケアをしているのかは、看護にとって重要であると考えた。そこで、医師と同行する看護師のケアの内容や認識について調べる研究を追加した。在宅ホスピスの訪問診療に同行する看護師6名を対象としてインタビューを行った。訪問看護師は日頃から患者を看ているが、訪問診療に同行する看護師は訪問の間隔があるものの、それ故に微妙な患者の変化を感じているという特徴がみられた。この結果は、日本看護科学学会において口頭発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画では、一昨年と昨年の2年間で在宅ホスピスを利用している患者10名と、患者を介護している家族10名にインタビューをする計画であった。この人数に到達することができたので、おおむね順調に進展していると考えた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は以下のことを計画している。1)患者を対象とした質的分析の結果は、学会で発表する、2)家族を対象とした量的データと質的分析の結果も学会で発表する、3)家族を対象とした結果は、論文を書いて雑誌に投稿する、4)看護師を対象とした結果についても、論文化し、雑誌に投稿する。5)在宅ケア学会で教育講演を行う予定があるので、ライフレビューインタビューとナラティブアプローチにも触れ、意見交換を行い、プログラム作成の示唆を得る。
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Causes of Carryover |
今年度は、インタビュー調査を中心としてデータ収集に焦点をおいていたため、学会等の参加は控えていたために、当初の計画よりも支出が少なく、残ることになった。今年度は、学会で成果の発表を積極的に行う予定である。
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Research Products
(8 results)