2019 Fiscal Year Research-status Report
住民の社会文化的背景に基づく保健師による個別支援方法の開発
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17K12574
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Research Institution | Ishikawa Prefectural Nursing University |
Principal Investigator |
石垣 和子 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80073089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 春江 八戸学院大学, 健康医療学部, 教授 (00315540)
米澤 洋美 福井大学, 学術研究院医学系部門, 准教授 (10415474)
阿川 啓子 島根県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (20709381)
曽根 志穂 石川県立看護大学, 看護学部, 講師 (30381700)
金子 紀子 石川県立看護大学, 看護学部, 助教 (30438171)
大湾 明美 沖縄県立看護大学, 保健看護学研究科, 教授 (80185404)
宮崎 美砂子 千葉大学, 大学院看護学研究科, 教授 (80239392)
塚田 久恵 石川県立看護大学, 看護学部, 教授 (80586462)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 保健師 / 個別支援活動 / 困難事例 / 社会文化的背景 / 地域社会の変貌 / 人類文化の進化 |
Outline of Annual Research Achievements |
分担研究者とのZoom会議を行い9月に事例収集を行う予定であったが、2019年度は所属機関の認証評価年に該当し、学長として認証評価準備の先頭に立つ必要が生じたため事例収集を行うことができなかった。また事例の大まかな分析方法を提案する予定であったが、これも2019年度に引き受けた大規模学会の学術集会長としての準備作業に追われ、提案することができなかった。 まとまった研究時間が取れなかったため、2019年度は寸断された時間を使った作業として、地域社会文化に関する情報収集を進めた。人々が身を置く社会文化に関する情報収集は、保健師が個別指導を行う際の対象理解に重要なポイントとなると考えられ、分析方法の提案に役立つと考えた。情報収集の結果、人類史から見た現代というとらえ方で社会文化に焦点を当てることや、人の一生に比べて文化の進化のスピードが大変速いことを念頭に置くとわかりやすいのではないかと考えた。この結果は、上述の学術集会長としての基調講演に含ませて発表した。保健師は対象との多様な関わり合いの経験を蓄積しており、事例を分析する際には帰納的な方法だけでなく、この情報収集を参考にした演繹的な方法でも分析できるものと考えている。 なお、本来であれば保健師から聞き取りデータを収集し、社会文化と住民の行動を保健師がどのようにとらえているかを分析する予定であったが、研究班全体で本研究を進める時間が取れず、研究代表者の個人的な研究にとどまってしまった。本研究を次年度に延長させていただいたので、今後は気を引き締めて取り掛かりたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和元年度は6年に一度の大学の認証評価の年に当たり、平成30年度からの書類準備及び令和元年度秋の認証評価機関による実地調査まで約2年間は研究代表者が過重負担の状況でであったこと、加えて研究代表者が令和元年度末に大規模学術集会の学会長を務めたことから同様に平成30年度から令和元年度までの2年間さらに負担が加わったことによって、研究の遂行が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度は、大学にとっても研究代表者個人にとっても大きな役割が終了した年になるため、落ち着いて研究を進めたいと考えている。具体的な進め方として、2020年度は2019年度2月頃より始まった新型コロナ感染拡大の保健師活動現場への影響が心配されるため、事例の収集方法を現地調査からテレビ会議システムを用いたインタビュー調査に変更する。電話インタビューではテレビ会議システムに習熟する必要があるため、限られた分担研究者と技術面での打ち合わせの上、手分けして行う。2020年度の早い時期は新型コロナ感染による大学運営への影響が懸念されるため、研究は年度半ばから後半に集中させる予定である。時間不足が気にかかるが、力を入れて研究する予定である。
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Causes of Carryover |
2019年度はすべての科目において大幅に使い残しが生じた。その理由は研究の遅れに伴って研究計画が大きくに狂ったためである。 2020年度は、事例の収集をテレビ会議システムを通じて行うため、テープ起こし費用や分析補助者への支払に当てたい。
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Research Products
(2 results)