2019 Fiscal Year Research-status Report
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17K12592
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Research Institution | International University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
新藤 悦子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (20310245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 明美 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (10290040)
茶園 美香 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (10269516)
標 美奈子 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 教授 (30289996)
清水 信輔 共立女子大学, 看護学部, 専任講師 (00709595)
二田水 彩 国際医療福祉大学, 成田看護学部, 助教 (40757720)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 学童期 / 健康教育 / 健康デザインプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、学童期の子ども(以下児童)が健康で豊かな生涯を実現できるように、児童自身が自分なりの生きる力を育てる「健康デザインプログラム」を開発することである。2019年度は、授業案を研究者間で分担作成し、年15回の会議を開催、検討を重ねて小学4年生を対象とした教材パッケージを作成した。 1.「教材パッケージ」の作成・検討:教材パッケージとは、1題材が45分間の授業案(教材本や教材具)を5題材まとめたものである。5つの題材~(1)健康ってな~に(2)いのちと生きることについて考える(3)ちがうのは当たり前―バーンガ体験―(4)ちがいがあるっていいな(障害を持つ人の理解)5)友達や周りの人ががんになったとき~を取り上げ内容の検討を重ねた。授業案は、題材観、児童観、指導観、本授業の重要性、本時の目標、指導の実際、本時の評価で構成した。 2.「教材パッケージに関する妥当性・実現可能性の調査準備:本調査の目的は、小学4年生~5年生の学級担任およびその経験者と養護教諭を対象として、作成した教材パッケージの妥当性・実行可能性を検討することである。教材パッケージを評価する方法は、インタビューによる質的研究とした。本調査内容について大学の倫理審査委員会の審査を受け、承認を得た(承認番号19-lo-201)。 3.本研究の意義・重要性について:初等中等教育では、「健康の価値を認識し、自ら課題を見つけ、健康に関する知識を理解し、主体的に考え、判断、行動し、よりよく課題を解決する」資質や能力の育成が重視されている。本研究では、多様性の理解を基盤として、その時々の自分の持てる力を考え、それを最大限活用して自分らしく生きていくことが健康であるという考えを軸に、他と共に生きて行く力を育む基盤づくりを目指している。本研究は学童期の健康教育やいのちの教育に関する医療職専門家の導入や教材開発の試みである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2019(令和元)年度は、小学校での健康教育に関する専門家への相談をしつつ、学童のための健康デザインプログラムとして5題材からなる教材パッケージを検討作成し、その内容の妥当性・実行可能性について小学4年生~5年生の学級担任およびその経験者と養護教諭を対象として調査をするための、倫理審査を受け承認を受けた。 計画通り進まなかった理由は2点ある。①当初は研究対象者として学童を個別公募する計画であったが、個別募集によるリクルートの困難さがあり、クラスを対象に実施することに変更した。小学校の校長に相談し、本プログラムの意義について同意を得、協力を得ることになった。以上より本研究の対象者のリクルートに時間を要した。②教育プログラムの実施の前に、まず小学4年生~5年生の学級担任およびその経験者と養護教諭を対象として授業案の評価を行うことに変更したが、2020年2月頃より、新型コロナウィルス感染による学校教育の休校等により、本研究の実施の延期・中止が余儀無くされている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は新型コロナウィルス感染拡大・収束の状況および小学校の教育体制などにより、小学校における研究実施の可能性について検討する。まずは小学校4~5年生担任および担任経験者、養護教諭を対象に実行可能性調査を実施するために複数の小学校に調査協力を依頼する。すでに倫理審査委員会の承認を受けて実施するのみとなっている状況であるので、対象小学校の校長の許可、並びに研究対象者の同意があればすぐに実施する予定である。 次に教育プログラムの実施については、今年度実施できない可能性もあるが、プログラムの実施の可能性に向けてオンライン授業の検討や教材の評価方法など研究者間で検討する。
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Causes of Carryover |
<次年度使用額が生じた理由>現在の進捗状況に記した通り、研究対象者のリクルート方法の変更とCOVID-19による感染拡大により、計画していた調査が実施できず、計画の実施が遅れた。また研究者の業務多忙、親の介護、死亡などが重なり、十分に研究に時間を当てられなかったこと、国際学会に参加する時間が取れなかったことなどによって、実施費用およびデータ分析費、旅費の使用に至らなかった。 <今後の計画>小学校4~5年生担任および養護教諭を対象とした調査を実施、教育プログラム実施に向けて計画を進める。教材費や参加者への謝礼、国際学会参加費や旅費等に充てる予定である。
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Research Products
(1 results)