すこやかな最終段階を迎えるための意思決定の推進とソーシャルキャピタルの醸成

2017 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 17K12603
• Research Institution: Seisen University
• Principal Investigator: 安孫子 尚子 聖泉大学, 看護学部, 講師 (20635205)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 三徳 和子 人間環境大学, 看護学部, 特任教授 (60351954)
• Project Period (FY): 2017-04-01 – 2020-03-31
• Keywords: 元気高齢者 / 人生の最終段階 / 意思決定 / 教育プログラム

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、保健師が行う健康教育において、高齢者が健やかな老年期を過ごすために、人生の最終段階の意思決定の推進を図るとともに、その意思決定をささえるための地域におけるソーシャルキャピタルの醸成を目指す教育プログラムを開発することである。平成29年度は、元気高齢者の人生の最終段階の意思決定と老年期の教育実態と背景を明らかにするために、元気高齢者に対する質問紙調査の実施準備を行った。質問紙作成は、先行研究や人生の最終段階を支援する文献などを参考に行った。元気高齢者への質問調査の準備ついては、老人クラブ連合会に対して、登録している単位クラブ会長の紹介を依頼し、単位老人クラブ会長に対しては会員への質問紙配布依頼を行い、老人クラブ会員に対しては質問紙調査の実施依頼を行った。
現在は、平成30年度から実施予定の質問紙調査実施に対する直前準備を行っている。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

平成29年度は質問紙作成し、研究倫理審査の承認後、元気高齢者に対して質問紙調査を実施し、記述統計や多変量解析によって、年齢階級、性別、家族構成、介護経験などと最終段階の医療とケアの関連や、元気高齢者の背景とソーシャルキャピタルに対して関連を分析する予定であった。
質問紙作成には、人生の最終段階に関する項目と最終段階を支えるためのソーシャルキャピタルの項目を組み合わせる必要があり作成までに時間を要した。また、質問紙調査の研究協力には、老人クラブ連合会や単位クラブに対する十分な説明が必要であり、理事会や総会などの2度の機会を得て準備を進めた。そのため、やや遅れが生じている。

Strategy for Future Research Activity

平成30年度は質問紙調査の実施と回収した質問紙の集計を行い、元気高齢者の属性と人生の最終段階の医療やケアとの関連や、元気高齢者の背景とソーシャルキャピタルに関して分析を行う。分析の結果から健康教育プログラム案を作成し、健康教育を行う保健師による質的研究によって健康教育プログラムの内容を具体化する。

Causes of Carryover

平成29年度に予定していた質問紙調査が未実施のために、設備備品費では回答集計のためのノートパソコンの購入、消耗品費では質問紙分析のための分析ソフト、その他（費用）では回収用郵送料を支出していない。
平成30年度は、質問紙調査の実施に伴い、設備費では集計用のノートパソコンの購入を行う。消耗品費では質問紙調査結果分析のための分析ソフトの購入、その他では回収用郵送料を支出する。また、質問紙調査後の質的調査の集計のためのICレコーダやデータ保存のためのUSBメモリを購入する。旅費は、調査結果の発表のために国内外の学会参加のために支出する。人件費・謝金は質的研究の協力者の謝礼のために支出し、その他は学会参加費やポスター作成のために支出する。