2017 Fiscal Year Research-status Report
原発災害後故郷を離れた高齢者のウエルビーイングー福島県浪江町の人々の復興支援ー
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17K12618
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Research Institution | Shokei Gakuin College |
Principal Investigator |
水田 恵三 尚絅学院大学, 総合人間科学部, 教授 (70219632)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田山 淳 長崎大学, 教育学部, 准教授 (10468324)
藤本 吉則 尚絅学院大学, 総合人間科学部, 准教授 (10757941)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 原発災害 / 高齢者 / ウエルビーイング |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年次にあたる2017年度は、原発災害前浪江町に居住していた方で震災後調査した方、団体へあいさつに伺い、近況を尋ねるとともに、現状から新たな質問のパラメーターなどを考えた。また、新規の面接対象の開拓にあたり、すでに浪江町に帰住している方2名の方へインタビューした。また、浪江復興祭りが浪江町で行われたので、共同研究者とともに参加した。 このように,昨年度は旧来の知り合いを訪ねることによって面接対象先を再発掘した。 また、行政や支援団体にも面接先の開拓先を打診したが、現在個人情報や,被災者の方の現状などもあり、容易ではないことが分かった。今後も新たな面接先の開拓に努めたい。 さらに、浪江町より先に帰還を進めている楢葉町の職員に現地を案内していただいて、帰還先進地域の現状や政策を伺うことが出来た。 なお、面接を通じて被災者の現状について分かったことは、帰還可能となった浪江町の地域でも500人しか帰還していないこと。二本松や福島市など浪江町以外に避難して、その地に家を求めた人でも、浪江に帰りたい気持ちは強いが、個々に帰れない事情があること、でも浪江を思う気持ちは強いこと、さらには帰還した人との行政サービスの差に憤っていることなどが分かった。 今後は帰還した人帰還していない人を含めて多くインタビュー調査を行い、アンケート調査の内容であるパラメーターの整理、発掘に努め,来年度2019年度のアンケート調査実施に結びつけていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アンケートに先立つ面接調査は順調に進行したが、行政を介した面接者へのアプローチ及び県外避難者へのアプローチは停滞している。
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Strategy for Future Research Activity |
行政との協力体制は必要不可欠であるので、今後もアプローチを続けたい。 また、県外避難者、浪江町帰還者についてもさらに継続的に面接調査を進めるとともに、面接調査においても高齢者の生きがいについて探っていきたい。
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Causes of Carryover |
昨年度2017年度は行政との連携がうまくいかず、もう少し面接対象者を増やす予定であったのがうまくいかなかった。今年度は調整を改善し,面接調査を増やすとともに、アンテナを更に高くし浪江町で行われるイベントにも多数参加したい。
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Research Products
(1 results)