2020 Fiscal Year Research-status Report
Session-typed programming in unreliable communication environment
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17K12662
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
今井 敬吾 岐阜大学, 工学部, 助教 (70456630)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | セッション型 / 並行計算 / 関数型プログラミング / OCaml |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年に採録された FLOPS 2020 と ECOOP 2020 での口頭発表を行なった.ECOOPでの内容は,多者間通信の静的型付けの枠組みであるマルチパーティセッション型をOCaml言語で利用可能にするための技法に関するものである.さらに,ECOOP 2020 の内容を拡張して論文誌に投稿すべく執筆を進めた.具体的には,実装面における非効率さの排除と,安全性に関する修正を行なった. さらに,「メッセージの到達性を保証しない通信環境」における取扱のため,マルチパーティセッション型そのものの表現能力の拡張に関する研究を進めた.これは,二者間の通信に関するバイナリーセッション型においてVasconcelosらがESOP 2020で発表したMixed Choiceを,多者間に拡張するための枠組みである.この枠組みは上記のOCaml実装からの着想を得ている.デッドロックフリー性といった安全性に関する証明が未完である.進行中の仕事を情報処理学会プログラミング研究会で発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記の理論的発展のために必要な理論研究に関しては対面での連続した議論が重要であるように思われるが,今年度はCOVID-19のため出張ができなかった.また,同時に進めている所属先での講義についても実験や演習のリモート対応のため通常より重い負荷があった.
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Strategy for Future Research Activity |
オンラインコミュニケーションツールを活用した定期的なミーティングを海外研究者と継続しており,これを継続させることで理論面での研究を発展させる.
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Causes of Carryover |
出張ができなかったため,余剰が生じた.想定以上に研究期間が伸びたため,次年度にベンチマークと論文執筆用の計算機環境の更新に充てる.
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