2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12676
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
山本 眞也 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 講師 (10552375)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 移動経路探索 / 自律移動センサノード / SLAM |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度の課題として,(a) レイヤ構造をもつ環境マップを生成するSLAMの実装,(b) 経路探索アルゴリズムの設計・実装を行った. (a)に関して,測域センサによる相対距離情報を用いた簡易SLAMを実装した.具体的には,測域センサを搭載した移動ノードが移動しながら障害物との相対距離情報を収集する.この際,移動ノードはジャイロセンサおよび加速度センサの情報から相対距離情報を収集した位置を推定する.これらの位置情報と相対距離情報を結合し,各相対距離情報の頂点を直線で結びながら不必要と判断した頂点を削減する.これによって,できる限りシンプルな環境マップを生成する.現在,このアルゴリズムによる環境マップを含め,ユーザが補助ソフトウェアを使いプロットしたセンサ位置マップなどの複数のマップの重ね合わせについて,より扱い易いレイヤ構造を実現するためのデータ構造を検討中である. (b)に関して,経路探索アルゴリズムについて想定通りの経路を生成できるかについてプロトタイプを実装しシミュレーションを行った.現在のアルゴリズムでは,細路地や袋小路などの特定の間取り図で計算量が増加する傾向にあるため,改良が必要である. これらの研究成果について,第170回マルチメディア通信と分散処理第76回コンピュータセキュリティ合同研究発表会,および第25回 マルチメディア通信と分散処理ワークショップ (DPSWS2017)にて口頭発表を行った.前者の発表について,平成29年度 山下記念研究賞を受賞した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成29年度の課題として設定した(a) レイヤ構造をもつ環境マップを生成するSLAMの実装,(b) 経路探索アルゴリズムの設計・実装の2つの課題について,2件の口頭発表を行い,平成29年度 山下記念研究賞を受賞した.これは,プロトタイプの実装を含めた成果であり,おおむね順調に進んでいると言える.現在は,実験によって明かになった改善点と発表時にいただいた他研究者のコメントを参考に改良をすすめている.
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は,予定通り.(c)機能に制限のあるノードのための環境マップを利用した自己位置推定手法の設計,(d)異種ノード間の協調のためのタスク分割アルゴリズムの設計・実装,(e1) これまでの成果を統合したシステムの完成,(e2) テストベッドを完成させ,総合的な評価実験を行う.ただし,これらの研究課題は平成29年度の成果を拡張するものであるため,平成29年度の進捗によって明かになった改善点についても引き続き改良を行い,順次拡張を目指す.
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Causes of Carryover |
購入予定であったバックアップ用NASや実験用移動ノードについて,所持するもので十分に代用可能であったため,一時的に執行を保留した.
計画通りに研究を遂行すると,現在の所持品では機材の性能不足,実験機材の不足が発生するため,平成30年度は,保留したものを含め,計画通り予算を執行する予定である.
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Research Products
(2 results)