2018 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12676
|
Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
山本 眞也 山陽小野田市立山口東京理科大学, 工学部, 講師 (10552375)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
Keywords | 移動経路探索 / 自律移動センサノード / SLAM |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度の課題として,昨年度課題の改良である(a2) レイヤ構造をもつ環境マップの改良,(b2) 経路探索アルゴリズムの改良,および,(c)機能に制限のあるノードのための環境マップを利用した自己位置推定手法の設計,(d)異種ノード間の協調のためのタスク分割アルゴリズムの設計・実装,(e1) これまでの成果を統合したシステムの作成,(e2) テストベッドを作成・統合的な評価実験 を実施した. (a2)(b2)に関して,データ構造を見直し,より多様なデータを参照できるようにした.また,ボロノイ図の計算過程を見直し,計算速度および計算精度の向上を行い,複雑な環境マップでも実用可能なものとした.(c)に関して,ZigBeeの電波強度を利用したフットプリントマップによる三点測位,動作履歴と電波強度変化による位置推定を実装した.他ノードとのすれ違い時のデータ交換による位置推定方式はシミュレーションプログラムを試作中である.(d)に関して,まず同種ノード間のタスク分割による協調に関するアルゴリズムの考案・設計を行った.今後,異種ノード間のタスク分割による協調へと拡張する予定である.(e1)(e2)に関しては,上記進捗の遅れにともない,完成に至っていない. これらの研究成果について,国際会議 IEEE 7th Global Conference on Consumer Electronics (GCCE 2018) ,および第84回 コンピュータセキュリティ研究会・第178回 マルチメディア通信と分散処理研究会 合同研究発表会にて,口頭発表を行った.また,第26回 マルチメディア通信と分散処理ワークショップ(DPSWS2018)にてデモ発表を行った.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
まず学内業務の大幅な増加にともない,研究時間を十分に確保できなかったことが遅れの大きな原因となった. 課題として設定した(a2)~(d)について,並列して進めているが十分な対外発表には至っておらず,研究期間の延長を申請し,今年度も研究課題を継続することとした. (a2)~(d)については,(e1)を視野に入れ,統合システムを容易に作成できるようコンポーネント化を図っている. (a2),(b2)については,1件の国際会議口頭発表,1件の国内研究会デモ発表を行った. また,(e2)のテストベッド作成に向けた実験用移動ノードに関連する成果として,1件の国内研究会口頭発表を行った. 現在は,実験によって明かになった改善点と発表時にいただいた他研究者のコメントを参考に改良をすすめている.
|
Strategy for Future Research Activity |
平成31年度は,研究期間の延長によるものであり,平成30年度の研究課題を継続して進める. 特に,(c)機能に制限のあるノードのための環境マップを利用した自己位置推定手法の設計,(d)異種ノード間の協調のためのタスク分割アルゴリズムの設計・実装を重点的に行う. 遅れを取り戻し,(e1) これまでの成果を統合したシステムの作成,(e2) テストベッドを作成・統合的な評価実験 を実施し,研究成果をまとめ,国際会議,論文誌として対外発表することを目指す.
|
Causes of Carryover |
研究の遅れにともない,研究課題(e1)(e2)におけるテストベッドの構築まで至っていないため,実験用移動ノードやセンサノードの一部について,執行を一時的に保留した. また,対外発表が十分に行えていないために,旅費,論文誌掲載費の一部を執行できていない. 平成31年度は,保留したものを含め,執行する予定である.
|