2018 Fiscal Year Research-status Report
無線通信品質予測を活用した高速かつ省電力なコンテンツ配信手法
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17K12681
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
金井 謙治 早稲田大学, 理工学術院, 次席研究員(研究院講師) (40732160)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | モバイルネットワーク / 時系列データ解析 / コンテンツ配信 / エッジコンピューティング |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度は、当初の計画通り引き続き基盤技術1「多次元時系列データを利用した無線通信品質予測技術」および基盤技術1と2の統合に位置する効率的なデータ処理・配信基盤技術の確立として、「クラウドとエッジによる協調データ処理基盤」の実現について取り組んだ。 基盤技術1として、スマートフォンによる無線通信品質予測技術として、平成29年度に確立したユーザ移動形態推定技術をさらに改良し、ディープラーニングによる状態推定精度の向上および強化学習による未知のエリアへの状態推定精度向上を図った。さらに、通信品質予測技術として同じくディープラーニングの一つであるLSTMを活用した通信品質予測技術を確立した。 また、基盤技術1と2の統合に位置する「効率的なデータ処理・配信基盤技術」の確立として、基盤技術1で確立した技術を処理機能ごとに分割して実装し、エッジとクラウドで分散的に処理することで、処理時間短縮を可能とした。 以上の研究成果をそれぞれ取りまとめ、国際会議および英文論文誌へ投稿、採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題はおおむね順調に進展していると言える。 基盤技術1については、平成29年度から引き続き各種センサ情報収集を行い、これら新たなデータを利用し、基盤技術1の有効性について検証した。また、アルゴリズム提案についても、ディープラーニングを取り入れ、精度向上を図った。これらの研究成果については、英文論文誌への投稿を準備している。 基盤技術1と2の投稿についても、コンテナベースのDockerおよびそのオーケストレーションであるKubernetesを活用し、効率的なデータ処理・配信基盤のプロトタイプ実装を行い、その性能評価も実施した。これらの研究成果については、国際会議にて発表した。
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Strategy for Future Research Activity |
基盤技術1についてはおおむね完了していることから、研究成果をまとめ、英文論文誌への採択を目指す。さらなる発展として、通信品質予測技術と移動状態推定技術の新たな応用先について検討する。 基盤技術1と2の統合については、引き続き効率的なデータ処理・配信基盤の構築を目指す。その際、スマートフォン上でリアルタイムに処理結果を可視化するリアルタイム処理の実現を目指す。これらの研究成果について、英文論文誌への投稿、採択を目指す。
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Causes of Carryover |
国際会議の旅費として計上していたが、国際会議ではなく、論文誌への投稿を行ったため、旅費が浮いたため、その差額を次年度として使用する。また、次年度については、本研究課題の最終年度に位置し、フィールド試験による実証評価を予定していることから、より新しい携帯端末や計算機の購入に補填する予定である。
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Research Products
(12 results)