2019 Fiscal Year Research-status Report
双腕協調タスクモデルに基づく5指駆動型筋電電動義手の提案と義手処方支援
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17K12723
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
芝軒 太郎 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 講師 (70711290)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 筋電義手 / 双腕協調動作 / 作業モデル / トレーニングシステム / virtual reality / 生体信号インタフェース |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,双腕で行う作業のモデル化を進め,各腕の姿勢情報から推定した作業状態に応じた制御を行うことで,安定した動作が可能な新たな3Dプリンタブル筋電義手を開発した [The 2020 IEEE 2nd Global Conference on Life Sciences and Technologies (LifeTech 2020)].実験では,提案義手を用いて実際に義肢と健常肢とを協調させた作業を行い,蓋を開けるなど,両腕を使った作業を安定して実行できることを示した.また,日常生活において筋電義手をより安定して制御可能とするために,双腕作業を考慮した新たなトレーニングシステムおよびトレーニングにおける動作の指示法について検討を行った.提案システムではVR環境下に構築したVirtual Hand(VH)を切断肢では筋電位,健常肢では各指の姿勢情報に基づいて制御可能である.提案システムは訓練の難易度を調整可能であり,訓練者の能力に応じたステージの提示や指示を行うことで訓練者の能力を効率的に向上できる [LifeTech 2020,第29回ライフサポート学会フロンティア講演会]. さらに,使用者の生体信号制御能力を評価して訓練に用いる試みはさまざまな生体信号インタフェースに応用できることを発見し,動作イメージ制御型ブレイン・コンピューター・インタフェースおよび音声で操作可能な環境制御装置に展開した.実験では,短時間の訓練で動作イメージを精度良く制御できること [LifeTech2020],また,使用者の発話能力に合わせた追加学習/訓練により,不明瞭な発話であっても安定した識別が実現できることを明らかにした [SICE Annual Conference 2019 (SICE 2019)].
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
1. 日常生活を想定した双腕協調タスクモデルを構築し,モデルを内包した筋電義手を用いて日常生活を模擬した実際の作業を安定して実現できた点. 2. 使用者の能力向上に合わせた生体信号インタフェース訓練システムを構築し,その効果を明らかにできた点.
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Strategy for Future Research Activity |
より高度な作業を目指した5指駆動型筋電義手の開発を進めるとともに,感覚フィードバックなど外界との情報伝達について検討する予定である.
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Causes of Carryover |
研究成果公表のための各種学会のオンライン化や延期に伴い,次年度使用が生じた.2020年度において,得られた成果の公表に使用する.
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Research Products
(6 results)