2017 Fiscal Year Research-status Report
不均一な相互作用を持つネットワークシステムに生じる安定化現象の解析・設計
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17K12748
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| Research Institution | Ibaraki University |
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Principal Investigator |
杉谷 栄規 茨城大学, 工学部, 助教 (40780474)
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2017-04-01 – 2020-03-31
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| Keywords | 振動停止現象 / 発振器ネットワーク / 結合遅延 / 直積グラフ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は，不均一な相互作用で結合された以下２つのネットワークを対象に，不均一性と安定性の関係を調査した．（１）直積グラフ構造を有するネットワーク，（２）リング構造を有するネットワーク．
（１）については，直積グラフ構造を有するネットワークにおいて，3つ以上の異なる結合遅延がネットワークの安定性に与える影響を調査した．ネットワークのサイズとして，最小で要素数8，最大で1024までのネットワークを扱い，相互作用としては，最大で10個の異なる結合遅延を持つネットワークを扱った．結果，不均一性が適切な場合，均一な場合に比べて，ネットワークの安定性が強まることがわかった．また，この適切な不均一性は，要素数や異なる結合遅延の数に依存せず，要素の持つ周波数のみに依存していることも明らかになった．
（２）については，リング構造を有するネットワークを対象に，不均一かつ非対称な相互作用が安定性に与える影響を調査した．その結果，安定性は，ある条件が満たされた場合，ネットワーク内の要素の数に関係なく，均一なネットワークの安定性と等価になることを発見した．上記条件を使用することで，これまで設計が困難であった非対称なネットワークであっても，対称なネットワークの解析結果を利用することで，簡単に設計が可能になる．さらに，上記条件が，離散時間系，連続時間系に関わらず存在していることを証明した．これにより，デジタルシステムからアナログシステムまで広く応用の幅が考えられる．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画年度通り，研究実績（１）の調査をおこなうことができたため．
2年目に行う予定であったリング構造のネットワーク調査も少し29年度に行うことができたため．
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| Strategy for Future Research Activity |
当初の計画通りに，不均一な相互作用を持つネットワークにおいて，ネットワークの安定性と不均一性との関係を明らかにしていく．また，数値シミュレーションだけでなく，制御工学を利用したパラメータ設計などにも次年度は取り組んでいく．
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