2019 Fiscal Year Research-status Report
確率モデルに基づく時系列予測ニューラルネットワークの提案と生体信号予測への応用
Project/Area Number |
17K12752
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
早志 英朗 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (00790015)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 生体信号解析 / パターン認識 / 機械学習 / ニューラルネットワーク / 時系列解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,現在までの信号から将来の信号値および信号源の状態を予測・識別する時系列予測ニューラルネットワーク(NN)の開発を目的とする.そして,提案NNを生体信号予測・容態推定へ応用することで,予測に基づく医療モニタリングへの足掛かりとする.提案NNには,複雑な非線形性や個人差に対応するための工夫として,(1) 確率モデルに基づく設計,(2) 事後確率に基づく予測と識別,(3) Sparse Bayesian learning, (4) 大規模データを用いた学習を取り入れる.令和元年度は,(1), (2), (4)に関連した研究を遂行した. (1) 確率モデルを用いた生体信号の解析・生成に取り組んだ.筋電位信号を混合尺度モデルを用いて表現することで,筋電分布の非正規性と筋力の強さの関係性を明らかにした(IEEE TBME, 2019).また,Generative Adversarial Network (GAN)を心電図や脳波の生成モデルを構築し,生成される生体信号の特性を潜在変数を用いて制御できることを示した.さらに,GANを医用画像生成(IEEE Access, 2020)等へ応用した. (2) 確率モデルに基づき,識別モデルと生成モデル両方の特性を持つネットワークを構築し,半教師あり学習へ応用した(信学技報,2020).また,昨年度発表した高次自己相関を学習的に獲得するNNを画像分割に応用した(ICDAR, 2019). (4) 大規模な医用データセットの構築に取り組んだ.例えば,Cardiotocographyと呼ばれる妊婦の生体信号について,医師の協力のもと3000例を超えるデータを収集し,胎児の状態予測に応用した(信学技報,2019).また,クラスタリングを用いて内視鏡画像を効率よくアノテーションする手法を提案した(MICCAI, 2019)(EMBC, 2019).
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では,令和元年度は既存の公開医用データセットを用いて実験を行う予定であった.しかしながら,既存のデータセットを用いた研究では実現可能な内容が限られてしまう問題があった.そこで,計画から大きく発展させ,自ら大規模な医用データセットを構築し,解析に用いるアプローチをとった.特に,妊婦の生体信号であるCardiotocographyは公開データがほとんど存在しない貴重なデータであるが,医師と連携し3000例以上のデータを収集することができ,想定以上の進捗があった.現在,このデータを胎児の状態予測や分娩時刻予測に応用するための確率モデルを構築中である.
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度は引き続き大規模医用データセットの構築とその解析に取り組む.Cardiotocographyの解析では,信号の特性を表現する確率モデルを構築し,データからモデルパラメータを学習することによって,胎児の状態予測や分娩時刻の予測に応用予定である.また,確率モデルに基づくNNの技術をより発展させ,生成モデルと識別モデル両方の特性をもつ深層モデルの開発に取り組む.
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Causes of Carryover |
品薄によりGPUが予定していた枚数購入できなかったことと,新型コロナウイルスの影響により年度末に予定していた出張が相次いでキャンセルになったためである.次年度は,これをGPUサーバーのレンタル料などに充てる予定である.
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Research Products
(13 results)
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[Book] Infinite Brain MR Images: PGGAN-based Data Augmentation for Tumor Detection. In Neural Approaches to Dynamics of Signal Exchanges, (Eds. by A. Esposito, M. Faundez-Zanuy, F.C. Morabito, and E. Pasero)2020
Author(s)
Changhee Han, Leonardo Rundo, Ryosuke Araki, Yujiro Furukawa, Giancarlo Mauri, Hideki Nakayama, and Hideaki Hayashi
Total Pages
521
Publisher
Springer
ISBN
978-981-13-8950-4