2017 Fiscal Year Research-status Report
SS超音波を用いた人・ロボットの屋内位置情報計測・蓄積システム
Project/Area Number |
17K12760
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 彰真 岩手県立大学, ソフトウェア情報学部, 講師 (10609423)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | データベース / 超音波計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
洗濯,炊事,介護などの人間の共生を目的とした自律移動(自分で考えて行動する)ロボットの研究が注目されている.人とのコミュニケーションを自然かつ円滑に行うためには,それぞれが近すぎることによって生じる圧迫感や,遠すぎることによる疎外感を感じることなく,適切なタイミングで会話に割り込み,人に合わせてロボットの位置や姿勢,ハンドの高さを調整する必要がある.スペクトル拡散(SS)超音波は雑音に強く,複数の送信・受信をリアルタイムに識別して位置計測ができる.したがって,複数の人,ロボットの3次元位置座標が同時に取得できる.さらに,電波や赤外線などに比べ速度が遅いため容易に広範囲の高精度計測が可能である. 本年度は,位置情報取得・蓄積システムにおける超音波送受信ハードウェアの動作確認と,データ蓄積のためのデータベースを構築した.SS超音波での通信を行う前段階として,送受信機の基板から,実際に超音波が出ているかどうかをそれぞれの基板を直接ステレオケーブルでつなぐことにより確認した.音波を送信して実験を行った結果,超音波の送受信基板が正常に稼働していることが確認できた.当初計画時の計測性能の計測を実施するまでは至らなかったものの,機器の動作確認を行った. 一方で,当初計画の通り,取得したデータを取りこぼしなくデータベースで取得できることは確認された.取得時間を主キーとし,各座標をカラムとするデータベースをMicrosoft SQL Server としてAzure内に構築した. ループ処理で1万件のデータを格納し,その時間を計測した結果,約15分で1万件のデータを格納することが可能であった.70ms毎に受信機から位置データが得られるため,データの格納において時間のラグが発生せず,にデータを格納できることが確認された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初計画においては,測位実験を行い,その評価を行うことを予定していたが,ハードウェアの制作と動作確認に時間を要し,この点については進捗が遅れている.発注した超音波送受信器基板の仕様を理解し,主にFPGA内部の変更やデバイスドライバの構築に時間を要した.特に,超音波の周波数の調整と変調・復調の回路製作に時間を要した.また,時間的な遅れだけでなく,開発費用も当初計画より要したため,研究発表をすることができなかった. 一方で,クラウドに依るデータの管理についてはMicrosoft Azuren内のデータベースを利用して完了しており,擬似的にデータの取得後の挙動について評価した.70ms毎に受信機から位置データが得られ,スピードやデータ量も問題ないと判断されたため,概ね進捗通りに研究が進んだと評価する.
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Strategy for Future Research Activity |
SS超音波測位システムを動作させ,実験結果を得ることを第一の目標とし,当初計画に加え研究の協力者(学生1名)をさらに増員し研究を進めていく.また,その結果を今年度は発表することを目指す. 昨年度,別の研究(自動車における振動シートによる周辺通知)において得られたハードウェアに関する知識を流用し, 遅れを取り戻す. また,本年度よりドローンを用いた超音波計測プロジェクトも行っており,互いに知識を共有することで, 知見の共有による研究進捗のスピードアップを目指す.
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Causes of Carryover |
超音波測位に関する学会発表費用を計上していたが,該当年度に発表できなかったため,翌年度に発表をするための費用として繰り越す.
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