2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12797
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
谷岡 健資 同志社大学, 生命医科学部, 助教 (40782818)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 次元縮約クラスタリング / MMアルゴリズム / fMRIデータ解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
3相3元データとよばれる対象×変量×条件のデータからその特徴を容易に解釈するための新たな次元縮約クラスタリング法の開発を目的として研究を進めている.今年度は実際の暗算課題に関する領域×被験者×条件で表現されるfMRIデータから,2条件間でどのような差があるかを把握することが可能となる新たな次元縮約クラスタリング法の開発を進めた.具体的には,異なる2条件ごとに領域間の関係を表現した相関行列が与えられた際に,領域間の差を把握することを目的とした次元縮約クラスタリング法の開発を行った.昨年度まで進めていたモデルでは推定するパラメータが多く,計算時間がかかることから,再度モデルを見直し,シンプルなモデルに基づく新たな方法として定式化した.本手法は相関行列の差の内積行列を重み付きの低ランクな相関行列で推定し,クラスタリング法を適用する方法となる.相関行列の差の内積を用いることで,相関行列の差がもつクラスタリング構造が強調され,推定した低ランク行列とheatmapを組み合わせることで解析者が容易に結果を解釈することが可能となる.本提案手法の妥当性を検証するために数値シミュレーションと実際の暗算課題に関するfMRIデータへ適用した結果をまとめた.本手法はさらに2条件のみならず複数の条件に対する拡張や,スパース推定に対する拡張を行うことでより一般的な場合に適用可能な方法を開発することができると考えている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では,研究実績の概要で記載した通り,2条件間に対する次元縮約クラスタリング法を開発するにあたりモデルの見直しを行ったことから,より一般的な条件を扱うためのモデルの開発が遅れているため.また,所属組織の変更があったことから準備に時間を要したため.
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Strategy for Future Research Activity |
より大規模なデータを扱うために,複数の条件を扱うことが可能でかつスパース推定を行うことが可能な次元縮約クラスタリング法の開発を進めることを考えている.また,計算時間をより短縮するために複数のアルゴリズムを比較・検討することも予定している.さらに,パス構造を仮定したモデルへ拡張し,実問題に適用可能な解析手法を開発して,論文誌への投稿準備を進めていく予定である.
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Causes of Carryover |
コロナの影響もあり,当初予定していた国際会議への参加を見送ったことや,それに伴う論文執筆が遅れたことから論文投稿にかかる費用を当該年度で計上できなかった.これが研究計画に大幅な影響を及ぼし,次年度使用額が生じた.次年度は,より大規模な実データ解析に応用できる解析手法を開発・検証する必要があることから,大規模数値シミュレーションを行う予定である.当該研究を遂行するために膨大な数値シミュレーションを実行することから,計算資源であるワークステーションを用意する必要がある.さらに,本結果を学術論文としてまとめ,投稿するための英文校閲費用や論文掲載料が必要となる.よってこれらの費用を次年度使用額へ充当することを予定している.
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