2017 Fiscal Year Research-status Report
Extraction of Changeful Important Portions in Pages for Enhancing the Meaningful Groping in Web Search Learning
Project/Area Number |
17K12801
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
中山 祐貴 早稲田大学, グローバルエデュケーションセンター, 助教 (80761569)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 模索的Web探索 / 模索経験支援 / 可変的要所抽出 / 情報視覚化 / 教育工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究活動におけるサーベイや課題解決型学習(PBL)において模索的Web探索の意義,その能力育成の重要さが増している.この種のWeb探索の円滑な遂行には,探索目的に応じた適切なクエリ捻出,有用Webページ獲得のための探索結果の吟味,有用Webページ中の重要箇所の整理とそれに基づく考察が重要であるが,探索課題に関する知識が薄く,Web探索に不慣れな学習者には,困難な作業である.本研究では,「学習者の模索経験の重要性とそこに専念する難しさ」に着目し,Web探索の一連のフェーズを見渡した実際的支援の実現を目指す.そのために,探索すべき事柄の学習者自身による表現の切っ掛けとなるクエリ推薦手法,有用Webページ推定手法,ページ中の可変的要所の抽出・視覚化手法を開発する.これにより,Web探索におけるクエリ捻出から探索成果物の考察まで一連のフェーズにおける「余計なハードル」を低減することで,学習者の模索経験への傾注促進を試みる.
29年度は,主に,切っ掛けとなるクエリ推薦手法,有用Webページの推定手法の開発に取り組んだ.まず,Web探索学習支援に関する最新動向の調査を行った.また,実際のWeb探索における模索行動の様態を入念に観察・調査した.その上で,学習者が使用したクエリや獲得ページから探索状況を推定し,それに応じて,捻出クエリと学習者が有用と判断しているWebぺージ間の特徴語の類似性・発散性を分析することで,切っ掛けクエリを抽出する手法を開発した.また,ある時点までに学習者が獲得したWebページ群と,その分析結果を足掛かりとして収集した有用Webページ候補中の特徴語句の類似性などを診断することで,新たな有用ページを推定する手法を検討した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の予定通りのスケジュールで進んでいると考えられる.
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Strategy for Future Research Activity |
30年度は,主に,探索課題・視点に応じた探索成果物中の重要箇所の抽出・視覚化手法の開発に取り組む.まず,前年度に開発した手法により推定した有用Webページと,学習者が収集した有用Webページ(探索成果物)から,それらを取得した際の検索クエリの当該ページでの出現状況,および,類似成果物に対する重要箇所判断傾向を分析する.これらの分析結果から,ページ中の重要箇所を推定・組織化する方法を検討する.次に,抽出手法のモジュール化,ユーザビリティに配慮したインタフェース・インタラクションのデザイン,探索成果物などのデータ管理に関わる内部設計を行う.それらを基に,探索状況に応じた模索経験の手がかり示唆システムのプロトタイプを開発する.その後,プロトタイプを実際のWeb探索学習に適用し,提案手法の特徴を検証する.上手く行かないケースや課題を含めた丁寧な評価・知見集約に努める.
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Causes of Carryover |
(理由)30年度は丁寧な検証のための打合せや研究成果発信のための費用が必要なことを念頭に,開発用マシン購入費用などを削減努力した結果である.
(使用計画)検証のための入念な打合せ,研究成果発信・議論に努める.
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