2021 Fiscal Year Research-status Report
世界遺産・知床のダムが餌資源供給の季節性の変化を介して淡水魚の生活史に及ぼす影響
Project/Area Number |
17K12839
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Research Institution | Fisheries Research and Education Agency |
Principal Investigator |
佐橋 玄記 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産資源研究所(札幌), 任期付研究員 (90791799)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | サケ科魚類 / 世界遺産 / 知床 / ダム |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度も下記項目の野外調査を行う予定だったが、調査シーズンに研究担当者に継続した発熱が見られたため、新型コロナウイルス対策の観点から野外調査を自粛した。 各河川の水温を記録するために、昨年度設置したデータロガーの回収を行う。また、潜水目視調査により、研究対象種となる淡水魚のオショロコマの生息状況を調査河川の砂防ダム上流・下流で確認する。また、砂防ダムの状況などに変化がないか、併せて確認する。 調査河川におけるオショロコマの繁殖時期である10月下旬に、砂防ダムが遡河性サケ科魚類の遡上を妨げている河川と妨げていない河川で、電撃捕魚機を用いてオショロコマのサンプリングを行う。サンプリングは各河川に設定した調査区内で行う。肥満度と成熟サイズを求めるために、採捕された個体毎に体長と体重の計測、雌雄判別と成熟の有無の確認を行う。卵サイズを計測するために、成熟メス1個体あたり卵を約10粒採集し、5%ホルマリン液に保存する。また、成熟メスの一部の個体を対象に、卵数を計数する。上記サンプリングで得られたデータから肥満度と成熟サイズ、卵サイズを求め、砂防ダムが遡河性サケ科魚類の遡上を妨げている河川と妨げていない河川の間で比較を行う。 これまでに本研究テーマに関連して得られた成果を取りまとめ、学会で発表を行った。新型コロナウイルスの流行に伴い、これまで開催が一時中断していた学会の年会も再開されるようになってきたことから、引き続き得られた成果を積極的に公表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
河川調査とデータ解析、成果の公表がやや遅延しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度に引き続き、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえた上で、野外調査と成果の公表を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新たに購入する必要のある物品が減少したため。また、昨年度は野外調査を実施できなかったため。一方で、今後、支出増加が見込まれるため、適切に使用していく予定である。
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Research Products
(1 results)