2020 Fiscal Year Research-status Report
Sustainability assessment of irrigated and rainfed agricultural land in the Brazilian Amazon
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17K12847
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
吉川 沙耶花 茨城大学, 地球・地域環境共創機構, 学術振興研究員 (60785492)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 土地なし農民占有地 / 灌漑地シナリオ / 水資源モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
アマゾンの森林伐採跡地での大規模及び小規模の両農地での灌漑が少しずつ増えている。しかし、統計上では全く報告されていないため実態が不明瞭である。そこで本研究は、以下2つを目的として研究を進めてきた。 1)天水/灌漑農地データベースを構築し、その立地・拡大条件を明らかにする。 2)得られた農地データから天水/灌漑農地拡大シナリオを作成し、最新の水資源モデルを用いて水需給シミュレーションを行い、水文環境影響評価からその持続可能性について明らかにする。 今年度は、前年度より得られた知見から灌漑地シナリオを作成し、最新の水資源モデルを用いて水需給シミュレーションを行った。法定アマゾン全域の土地なし農民占有地在処については、占有権が認められた地域を示すブラジル全国データベースから法定アマゾン地域を抜き出すことで、土地なし農民占有地域として利用した。現在までの土地なし農民による灌漑状況は現地観測以外の情報がないため、前年度の調査により明らかとなった土地なし農民占有地域での土地利用は占有している面積のおおよそ20%を農地として利用している事実を用いて、農地と想定される占有地の20%を全て灌漑地であった場合に、1期作もしくは2期作を想定し複数の灌漑地シナリオを作成した。また、作成した灌漑地シナリオと過去の気候データを用いて水需給シミュレーションを行った。結果として、アマゾンの雨期である1~6月は東部のみに水需要があり、7~9月にかけて西進しアマゾン川中流付近でも水需要があった。8月は水需要の最大量を示した。また、6~12月は南部・西部などアマゾン川支流の上流付近で水需要が増加することが分かった。東部では、乾季と雨季で増減はあるが灌漑を行うことで全期間を通して水需要があることが分かった。土地なし農民占有地域での水需要は、ブラジルの農業水需要総量のおよそ10%に当たる量に相当することが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
代表者の所属変更があったが、新型コロナウィルス発生に伴う入構制限があり、前所属機関からのサーバーの運び出しがかなわず、4ヶ月ほど遅れが生じた。期間を延長することで次年度に計算する時間を確保した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初は、より高解像度な最新の水資源モデルを用いて将来気候での水資源量予測を計算予定であったが、高解像度な将来気候データの準備が整わない可能性と高解像度化したことにより計算時間が膨大にかかってしまうという状況が発生しているため、その場合は従来の解像度の将来気候データや水資源モデルを用いて計算する可能性がある。できる限り高解像度な水資源モデルで計算ができるようにチャレンジしていきたいと思う。
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Causes of Carryover |
サーバーの運び出しがかなわず、サーバーを利用した解析時間が大幅になくなってしまった。加えて、査読対応に時間がかかり論文投稿費を使用しなかったため、次年度使用額が生じた。 また、次年度に英文校正費・論文投稿費等として使用する予定である。
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Research Products
(1 results)