2018 Fiscal Year Research-status Report
脳血流計測によるデザインプロセス研究のための実験タスクの考案
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17K12866
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
永盛 祐介 東京都市大学, メディア情報学部, 准教授 (70553931)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | NIRS / 創造的活動 / デザイン活動 / 脳血流計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は人間の創造的活動の解明のため,その一形態であるデザイン活動に着目し,デザイン活動を模したタスクを行う際の脳血流を計測し,被験者の属性や,ツールの違いによる脳血流の差異について検討してきた。デザイン活動を行う際の脳血流を計測するにあたり,拘束性の問題,ノイズ除去の問題などの解決を積み重ねてきたが,デザインを模したタスクと実務的なデザイン作業の乖離についての検討の必要性を実感しているところである。本申請は申請者自らの人脈を活用し,デザイン課題における創造性とは何か,脳血流計測によりその創造性を測れるような実務のデザインと近似した実験タスクはどのようなものなのか,その結果をどのように応用するかを検討する。 先行研究の調査およびプロのデザイナーからの意見聴取を行い,創造性の定義を明確化し,その創造性を実現できる可能性のある実験タスクを考案する。その実験タスクを行う際に被験者からは脳血流のデータとビデオデータを取得し,タスク後のインタビューによって,被験者の思考・行動を類型化し時間軸にタグ付けをする。その後タスクの成果物の創造性についてプロのデザイナーの助言を得ながら,その実験タスクの妥当性について検討し,妥当でなければ助言に基づき改良,妥当であれば創造的な点が発生したタグとその際の脳血流を検討する。創造性が発生した状況と,その際の脳血流の状態の相関を検討し,創造的なアイデアが発生した状態の脳血流の様態の解明と,そのような状態を再現できる実験タスクを考案する。 現状では実験タスク概要が決定し,これから被験者実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2018年度4月に,申請者が研究機関を移籍したために,移籍作業,移籍後の授業準備などで遅延している状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2018年度は移籍作業や授業準備などで遅延していたが,今年度はその負担が低減するため,被験者実験を10月までに,そのデータ解析を11月までに行い,11月以降から3月までの年度内に成果公開の準備,および成果公開を行う予定である。
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Causes of Carryover |
申請者の研究機関移籍により,計画の進行が遅延しているため。1年遅れで計画通りに執行予定である。具体的には被験者実験の協力費用,実験に必要な諸機材および消耗品,解析用のソフトウェア,成果公表にかかる費用として執行予定である
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