2017 Fiscal Year Research-status Report
Therapeutic development of immune deficiency with mitochondrial dysfunction using CoQ10
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17K12900
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
谷村 綾子 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(歯学系), 助教 (10610199)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ミトコンドリア / 小胞体ストレス / UPR / ATP / ROS / 細網異型性症 / 免疫不全 / 好中球分化 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、CRISPR/CasでAK2ノックアウト(KO)HL-60細胞を作製し、AK2 KOでのROSによる好中球分化障害をCoQ10あるいは脂溶性CoQ (MitoQ)を用いて改善効果を検討することを計画していた。すでに樹立済みのAK2へテロKO(AK2+/-) HL-60株にさらにCRISPR/Casを作用させ、完全なKO株を得るためにクローニングを行ったが、新たな変異はすべてin frameであった。そこで、代替案としてAK2+/- HL-60株にshRNAをstableに発現させることによってAK2 KOに近い株を作製することを考えている。 一方で、シングルセルクローニング中やgenome DNAのチェック中に、ROSとは別のミトコンドリア関連機能であるUPRやアポトーシスについて検証を行った。その結果、ミトコンドリアでのATP産生がUPRやアポトーシスを介して好中球分化に影響を与えていることが示唆されるデータを得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
AK2 KO HL-60株を未だ得られていないため、以上の進捗状況と判断した。 しかしながら、代替案として実施したミトコンドリアとUPR・アポトーシス、好中球分化との関連性についての検討の結果、重要な知見が得られ、論文投稿に至った(under revision)。その際、好中球分化にはミトコンドリアでのATP産生の必要性が示され、ATP産生に関連するROS生成とその制御、並びにCoQ10による好中球分化能の回復の検証の重要性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
すでに樹立済みのAK2へテロKO(AK2+/-) HL-60株にshRNAをstableに発現させることによってAK2 KOに近い株を作製する。作製できなかった場合は、AK2+/- HL-60株に以前の論文報告で用いたAK2 siRNAを使用し、一過的にKOに近い状態を起こし、検証に使用する。 さらに、CoQ10などによる好中球分化割合の改善、および還元能といった機能の検証に加え、29年度に得られた成果から、UPR活性化やアポトーシスについての解析も追加で行う。
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Causes of Carryover |
昨年、論文の投稿後の改訂要請に対して改訂後再提出したが、年度末までにその採否の結果がわからなかったため、論文掲載料として確保していた分が残ってしまった。次年度論文がacceptされた場合は、論文掲載料として使用する。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] Human AK2 links intracellular bioenergetic redistribution to the fate of hematopoietic progenitors.2018
Author(s)
K Oshima, N Saiki, M Tanaka, H Imamura, A Niwa, A Tanimura, A Nagahashi, A Hirayama, K Okita, A Hotta, S Kitayama, M Osawa, S Kaneko, A Watanabe, I Asaka, W Fujibuchi, K Imai, H Yabe, Y Kamachi, J Hara, S Kojima, M Tomita, T Soga, T Noma, S Nonoyama, T Nakahata, K M Saito
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Journal Title
Biochemical and Biophysical Research Communications
Volume: Vol.497, No.2
Pages: 719-725
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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