2021 Fiscal Year Research-status Report
男性骨粗鬆症への性ホルモンの関与と、食品成分による制御可能性の検討
Project/Area Number |
17K12914
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾関 温子 東京大学, アイソトープ総合センター, 特任研究員 (30780598)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | LOH性骨粗鬆症 / TNFa / 食品成分 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、男性更年期障害におけるLOH(Late-Onset Hypogonadism)性骨量減少のメカニズム解明と食品成分による予防の可能性を探ることを目的としている。本事業は2017年度~2020年度までの計画であったが、2020年7月から2021年10月まで研究を中断したことにより2022年度までの事業となっている。研究開始当初はORXラットに対して長期間の給餌飼育を行い、食品成分による骨量減少の抑制効果を検討する予定であったが、産休育休の取得および復帰後の働き方の変化により長期間の給餌飼育およびその結果解析が難しくなったため、細胞培養を中心として、骨量減少のターゲット因子に対して効果をもつ食品成分の検討を行うことになった。 今年度の研究成果は以下の通りである。 1)TNFaを介したRANKL発現の増加を抑制しうる食品成分の探索:まず文献的探索を行い、食品や医薬品として用いられる天然成分から、いくつかのアミノ酸、脂肪酸、フラボノイド、カロテノイドなどをTNFa抑制物質の候補として挙げた。そのうち、アントシアニンと、ウコンに多含されるクルクミンおよび多価不飽和脂肪酸であるEPAについて下記の実験を進めることとした。 2)食品成分によるLPS誘導性TNFa産生への影響の検討:細胞モデルとしてマウス腹水マクロファージ由来でありRANKL誘導により破骨細胞を形成するRAW264.7細胞を用いて、LPS誘導性TNFa産生への食品成分の影響を検討した。食品成分の添加はLPS刺激の前培養とし、LPS刺激後のTNFa産生程度をqRT-PCRによるmRNAレベルとWBによるタンパク質発現レベルで解析した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
10月から研究を再開したものの、昨今蔓延するコロナウイルスの影響で保育園の閉鎖、ラボの閉鎖が繰り返し起こり在宅で文献調査しかできない期間が長くあったことが一番の理由である。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度となる2022年度は、現在進めている食品成分によるLPS誘導性TNFa産生への影響の検討を継続して行い、一連の研究成果をまとめることを予定している。
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Causes of Carryover |
今年度は9月末まで育児休業を取得しており、研究期間が短かったため。
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