2019 Fiscal Year Research-status Report
腸内環境に着目した栄養教育による肥満および心理的健康の改善効果に関する介入研究
Project/Area Number |
17K12920
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
上村 真由 名古屋大学, 医学部, 招へい教員 (60754786)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 腸内環境 / 腸内フローラ / 栄養教育 / 教育プログラム / 肥満 / 心理的健康 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和1年度は、看護・介護職員、家族介護者などの医療・介護に従事する肥満女性を対象に行った腸内環境の改善に着目した栄養教育の肥満・心理的健康の改善効果に関する介入研究(平成30年度に実施)のデータの分析を実施した。また、研究参加者にプログラム受講前後の食生活や健康状態について一対一でインタビューを行い、そのデータを用いて質的分析を実施した。研究参加者は、対人サービスや夜勤を含む交代勤務など、強いストレス環境下に置かれており、抑うつ度や自覚ストレスが高いこと、肥満を有する者の割合が高いことが指摘されている看護・介護職員や家族介護者など医療・介護に従事する肥満女性42名である。介入研究では、ランダム化比較試験を採用し、研究参加者を年齢・BMIで層別化し、介入群(21名)と対照群(21名)に割り当てた。介入群は、約2カ月間、栄養教育プログラムを受講した。研究参加者の身体的指標、心理的指標はアンケートを用いて把握した。腸内細菌叢組成は採便キットを用いて採取していただいた便サンプルから細菌由来DNAを抽出し、16Sリボソーム遺伝子をターゲットとした次世代シークエンサーIllumina MiSeq (Illumina Inc.)によるメタゲノム解析によって把握した。栄養教育プログラム受講後、介入群において食物繊維の摂取量の増加など食事・栄養素摂取に変化が認められた。また、介入群は対照群と比較して、体重やBMI、腹囲の減少が認められた。インタビュー調査データについては分析結果をまとめているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和1年度は、第2子の出産・育児に伴い、当初予定していた介入研究及びインタビュー調査のデータ分析と成果報告を完了することができなかったことから、「やや遅れている」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和2年度には、腸内細菌の多様性と身体的指標・心理的指標との関連を検証すること、インタビュー調査データを用いて実施した質的分析の結果を示し、より効果的な栄養教育プログラムの作成を目指す。また、これらの分析結果を学術論文等によって報告する予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたのは、当初の予定よりも安価に物品の購入やプログラムの作成ができたことと、本来予定していた成果発表が当該年度内に完了できなかったためである。 次年度使用額の使用用途については、今年度までに得られたデータの分析及び成果発表などに使用する予定である。
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