2017 Fiscal Year Research-status Report
An estimation of dietary approaches to prevent anemia in female college athlete.
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17K12924
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Research Institution | Aichi Shukutoku University |
Principal Investigator |
鈴木 友貴 (小久保友貴) 愛知淑徳大学, 健康医療科学部, 講師 (10610066)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 女性運動選手 / 鉄欠乏 / 貧血 / 低栄養 / たんぱく質 / 鉄 |
Outline of Annual Research Achievements |
貧血は、運動選手の競技力に影響を及ぼす健康障害として知られており、体型管理のために食事制限を行う女性選手に多い。しかし、未だ十分な貧血予防の食事法は確立されていない。そこで本研究は、体型管理の伴う大学女性陸上長距離および競歩の選手を対象に貧血指標と栄養素等摂取状況との関連を検証し、先行研究において貧血指標との関連が報告されている鉄およびたんぱく質摂取量との関連を中心に検討することとした。平成29年度は試合前後約9か月間における身体組成、貧血(体内鉄)状態、栄養素等摂取状況を把握することを目的とした。対象者は24名とし、10月に開催される試合の試合3か月前(7月)、試合1か月前(9月)そして試合後オフ(3月)の計3回にそれぞれ身体計測、採血による血液生化学検査、食事調査(4日間の食事記録法)、月経状況の調査を実施した。なお、体内鉄状態の評価として、貧血はヘモグロビン濃度12.0g/dL未満、鉄欠乏は血清フェリチン濃度20ng/mL未満またはトランスフェリン鉄飽和率16%未満とした。その結果、貧血および鉄不足者の割合は7月、9月、3月それぞれ45.5%、36.4%、40.9%であり、試合3か月前が最も高かった。試合3か月前の体重、体脂肪率、BMI、血清総蛋白質は試合後オフに比べ有意に低値を示した。エネルギー摂取量、たんぱく質摂取量、鉄摂取量は期間を通して有意な変化はみられなかった。鉄摂取量について、日本人の食事摂取基準2015年版の推奨量10.5mgを下回っていた者は全ての時期において90%以上おり、本研究の対象者は鉄の摂取量が少ない状態であった。現在は、得られたデータの全ての処理を進めており、特に鉄の摂取量が少ない状況を踏まえ、貧血指標と栄養素等摂取状況との関連について詳細に検討を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ収集が予定していたよりも時間を費やし解析が年度内に終了していないため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の大学女性陸上長距離および競歩の選手を対象に、追跡1年目として同じ調査を実施する。調査時期は最も貧血および鉄欠乏の割合が高かった試合3か月前とし、学年の進行による体内鉄状態および栄養素等摂取量の変動を把握するとともに関係性を検討する予定である。
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Causes of Carryover |
データ収集が予定していたよりも時間を費やし解析が年度内に終了していないため、次年度に執行する予定である。
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