2018 Fiscal Year Annual Research Report
Examination of the nutrient supply method for the purpose of body temperature maintenance before cold exposure: Aiming for application to winter sports
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17K12926
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Research Institution | Obihiro Ohtani Junior College |
Principal Investigator |
佐々木 将太 帯広大谷短期大学, その他部局等, 助教 (00725137)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 氷点下環境 / 高糖質 / 体温 / 皮膚温 / 甘酒 |
Outline of Annual Research Achievements |
寒冷環境では体温が低下しやすく,スポーツ活動前に体温上昇を目的として行われるウォーミングアップの効果を十分に得られない可能性がある.したがって,寒冷環境におけるスポーツ活動は,ウォーミングアップ前の体温保持が,競技能力の発揮に関与すると考えられる.そこで,冬季スポーツにおけるウォーミングアップ前の体温保持を目的として,平成30年度は寒冷曝露前に甘酒 (常温または温) を摂取したときの体温,自律神経および主体的温度感覚の変化を検証することとした. 被験者は男子大学生12名とし,室温環境で15分間安静後,試験飲料を摂取させた.摂取30分後に寒冷環境 (-1℃前後) に移動し30分間安静を保った.試験飲料は,温水 (25℃),常温(25℃)または温甘酒(55℃)とした.甘酒摂取量は,各被験者において糖質量0.5g/kg体重を基準として各被験者で設定した (温水摂取量は甘酒と同量).摂取前および摂取後10分おきに60分まで皮膚温 (上腕,胸,大腿およびふくらはぎ)およびVAS法を用いた主観的体温感覚 (体幹,指先,足先および全身) を測定した.得られた皮膚温から,全身平均皮膚温を算出した. 寒冷環境移動後,温甘酒は,上腕および大腿の皮膚温,および主観的体温感覚が温水よりも高く推移した.他方,常温甘酒と比較しても,上腕および大腿の皮膚温は高く推移したが,主観的体温感覚は同等であった.全身平均皮膚温の推移は,試験飲料間で相違が認められなかった. 寒冷曝露前に温甘酒を摂取することで,主観的体温感覚を高く保持することはできたが,全身皮膚温の保持には至らなかった.他方,寒冷曝露前に常温甘酒を摂取することでも,主観的体温感覚を高く保持することができた.本知見から,寒冷曝露時の常温または温甘酒の摂取は,主観的体温感覚の保持に有用である可能性が示されたものの,皮膚温の保持効果は示されなかった.
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Research Products
(1 results)