2017 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K12950
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Research Institution | Aoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
豊田 哲也 青山学院大学, 理工学部, 助教 (30650618)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 教育工学 / Webの利用 / 教育・学習支援システム / 日本語教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,能動的学習を支援する学習ログ管理システムの構築と,これらのシステムから得られる学習ログデータを分析することで得られる学習プロファイルを構築することを目的としている.本研究で進める課題は,1)学習ログ管理システムの構築,2)現在の学習状況を把握するためのテスト開発,3)学習関連項目のアノテーション,4)学習プロファイルの構築,の4点である.このうち,当該年度での研究実績として,当該年度での研究計画の中核である学習ログ管理システムの構築について研究を遂行することができた.本研究では日本語学習環境での実証実験を想定しており,これらの環境下での実験を進めるに当たって,学習者個人が学習関連コンテンツを能動的に記録するためのシステム開発を行った.とくに,オンラインの多機能日本語読解支援システムを改良し,学習ログ管理システムとの連携をはかることで,学習者の学習した内容に応じた学習ログを統合的に収集することが可能となった.また,次年度以降の研究課題である,学習状況を把握するためのテスト開発と,Webコンテンツに対する学習項目アノテーション手法を実現するために,学習ログ管理システムとeラーニングシステム,Webページのブラウジングの連携を行うためのシステム基盤を構築した.これらのシステムを用いた実証実験を次年度以降に進めるために,eラーニングコンテンツの充実や,得られた学習ログから学習プロファイルを構築する仕組みについても研究を進めることができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的である,能動的学習を支援する学習ログ管理システムの構築と,これらのシステムから得られる学習ログデータを分析することで得られる学習プロファイルについて,おおむね順調に研究を遂行することができていると判断する.ただし,現在の学習状況を把握するためのテスト開発と学習関連項目のアノテーションについての研究がまだ進められていないため,2018年度はこれらの研究課題に重点を置いて研究を進める必要があると考えている.
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画で挙げた研究課題のうち,2018年度は学習状況を把握するためのテスト開発と学習関連項目のアノテーションについて重点を置いて研究を進める予定である.テスト開発については,共同研究者とともに日本語学習環境での実証実験を年内に実施する予定であり,学習ログ管理システムとともに運用する方針である.学習関連項目のアノテーションについても,開発した多機能日本語読解支援システムとの連携をはかり,ブラウザでの動作確認と,これを学習ログ管理システムに自動的に学習ログとして記録する仕組みについて検討を重ねていく予定である. また,共同研究における日本語学習のeラーニングを運用することで得られた知見を本研究に結びつけていくことで,さらに研究を進めていくことが可能になると考えられることから,テスト開発を加速度的に進めるとともに学習ログ管理システムとの連携を行う予定である.
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Causes of Carryover |
次年度以降でPC等を購入する必要があったことから,当該年度で計画していたサーバ用のデスクトップPCを購入せずに,クラウドサーバでの開発を行うことで物品費を抑制したことから,次年度使用額が生じた.次年度以降の実証実験等にPC等の備品を購入する予定である.
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