2018 Fiscal Year Research-status Report
足跡化石コレクションの構築と児童生徒が創造的，探究的に学習できる展示の開発
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17K12968
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| Research Institution | The Yokosuka City Museum |
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Principal Investigator |
柴田 健一郎 横須賀市自然・人文博物館, その他部局等, 学芸員 (20443327)
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| Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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| Keywords | 足跡化石 / 博物館 / 展示 / SfM/MVS |
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| Outline of Annual Research Achievements |
2018年度は足跡化石資料の収集と資料のデータベース化，展示開発を実施した。
米国ユタ州での資料収集調査によって，恐竜類，翼竜類，哺乳類など19点の足跡化石レプリカ資料を収集した。また，ユタ州モアブ近郊の足跡化石産地を調査し，肉食恐竜の足跡化石をトレースし，足跡化石産地周辺の地層について地質柱状図にまとめた。国内では岩手県北上市でアケボノゾウの足跡化石1点，東京都日野市でアケボノゾウの足跡化石2点，タマシフゾウの足跡化石2点，野尻湖ナウマンゾウ博物館でナウマンゾウの足跡化石1点のレプリカを作成した。これらの資料を横須賀市自然・人文博物館古生物資料として登録した。また，野毛山動物園にてキリンやダチョウなど現生動物の足型資料14点のレプリカを作成した。2017年度と合わせて83点の資料が蓄積されたことになる。収集した足跡化石資料の撮影とデータベース化を行い，ウェブサイトで公開する準備を進めた。
一連の足跡化石である歩行跡から動物の歩行速度を見積もる方法について，計算を用いない簡略化した手法を開発した。この手法用いて，神奈川県立横須賀高校の1学年の生徒5人に探究活動を実施させた。従来の手法より，高校生が適切に動物の歩行速度を見積もることができることを明らかにした。
SfM/MVSを用いて足跡化石資料の一部を3Dデータ化した。タブレット端末を用いた展示への応用を検討中である。
前年度の調査結果に基づく足跡化石に関する論文がNew Mexico Museum of Natural History and Science Bulletinに，足跡化石を産する河成層の水文学的特徴を定量的に復元する手法を構築した論文がCatenaに掲載された。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
足跡資料83点の収集が完了したが，目標とする100点には届かなかった。一方，予定よりも早く資料の撮影，データベース化が進み，ウェブサイトでの公開やカタログ出版の準備が整いつつある。展示物開発も予定より早く進行している。簡略化した動物の歩行速度の見積もり方法や，足跡化石3Dデータの展示物としての有効性を検討中である。また，展示物開発の基礎資料として，前年度の足跡化石産地調査の成果が論文として出版された。
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| Strategy for Future Research Activity |
【2019年度】引き続き足跡化石資料の収集を継続し，2019年度に目標とする足跡資料100点の収集を完了する。ウェブサイトと『横須賀市博資料集』による資料の公開の準備を進める。児童生徒が主体的に学習できる展示物の開発を継続する。特に申請書では計画していなかった，VRを用いた足跡化石展示法の開発を試みる。足跡化石を素材とした高校生の探究活動の実施や，児童対象の博物館イベントを開催し，児童生徒の興味関心の傾向や探究方法を分析する。2020年度に実施予定の展示会を企画立案する。
【2020年度】足跡化石データベースを横須賀市博ホームページにて公開する。『横須賀市博物館資料集』に資料カタログを掲載する。横須賀市博で足跡化石をテーマにした特別展示を開催する。来場者に対するアンケート調査を行い，児童生徒が探究的に学習できたかを評価する。
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| Causes of Carryover |
米国調査の旅費が予定よりも安く実施できたことにより，次年度使用額が生じた。この次年度使用額は，完了しなかった資料収集のための旅費として，2019年度に使用する予定である。2019年度の助成金は展示物開発のための物品の購入や，データベースのホームページ公開のための更新委託等に使用する。
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Research Products
(2 results)
