2021 Fiscal Year Annual Research Report
Collection of fossil tracks and development of museum exhibit for students' inquiry-based learning
Project/Area Number |
17K12968
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Research Institution | The Yokosuka City Museum |
Principal Investigator |
柴田 健一郎 横須賀市自然・人文博物館, その他部局等, 学芸員 (20443327)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 足跡化石 / 博物館 / 展示 / フォトグラメトリー / 恐竜 / アイトラッキング |
Outline of Annual Research Achievements |
児童生徒が探究的に学習できるハンズオン展示を5点開発した。タブレット端末で足跡化石産地の360°画像を自由に閲覧できる「360°画像で足跡化石産地を見てみよう!」,同じくタブレット端末でフォトグラメトリーによる足跡化石の3Dモデルを閲覧できる「3Dモデルで足跡化石を観察しよう!」,足跡化石産地の木製ジグソーパズル「足跡化石ジグソーパズルに挑戦しよう!」,実物大の足跡シールによって展示室床面に足跡化石産地を再現した「床の足跡化石産地を見てみよう!」,レプリカで足跡化石の発掘を体験できる「足跡化石を発掘しよう!」である。 これらの展示物と収集した足跡化石資料を素材とした特別展示「足跡化石から探る太古の世界―恐竜からナウマンゾウまで―」(令和3年7月24日~令和4年1月10日) を横須賀市自然・人文博物館で開催した。展示内容は特別展示解説書 (柴田, 2021) に示した。 開発した展示物に対する見学者の閲覧状況を,アンケート調査とアイトラッキング (視線計測) によって調査した。アンケート調査では128件の回答が得られ,成人より児童生徒のほうが上記のハンズオン展示を好む傾向があることがわかった。アイトラッキングでは21人の見学者にウェアラブルアイトラッカーを着用させて調査した。その結果,ハンズオン展示は展示資料や解説パネルと比較して,閲覧するまたは触れてみる見学者の割合が多く,見学者の閲覧時間が極めて長かった。ただし,「床の足跡化石産地を見てみよう!」は見学者が閲覧する割合,閲覧時間がいずれも少なかった。これらの傾向は,児童生徒,または児童生徒とその保護者のグループと,成人のみのグループでも大きな差はなかった。「床の足跡化石産地を見てみよう!」は見学者の注意を引くための工夫が必要であるものの,その他のハンズオン展示は児童生徒の興味・関心を引き,学習の動機付けに有効と考えられる。
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Research Products
(6 results)