2017 Fiscal Year Research-status Report
全世界を対象とした都市における起業と環境・経済・社会との関係のマクロ・ミクロ分析
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17K12982
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中村 寛樹 中央大学, 商学部, 准教授 (20645262)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 起業活動 / 環境・社会・経済 / 都市 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,まず,1.全世界を対象として,起業と環境・経済・社会との関係をマクロモデルで分析し,日本と世界との差異を総合的に分析,その後,2.国内外諸都市のミクロレベルで詳細に分析するため,都市における地価や平均年収,犯罪率,幸福度等各種統計データを利用した定量的ミクロモデルを用いて分析.その分析結果を基に,今後の我が国および我が国の都市による起業推進のための政策のありかたなどを考察することを目的とするものである. 本年度は,起業に関する国際的なデータ及び都市のデータを収集し,先行研究をもとに,モデルの設定および計量分析の準備と実施を行った.具体的には,世界各国の国レベルの分析と,日本国内の都道府県レベルの分析,さらには,都市レベルとして英国ロンドンの事例分析を行った. まず,世界各国の国レベルのデータを用いた分析では,経済の発展段階における起業活動と環境負荷との関係を明らかにすることができた. 次に,都市レベルの分析では,日本の市区町村を対象として,地域における起業活動や環境・社会・経済に関する項目について,各々の相互関係に留意しつつ,それらが,地価に代表される地域の評価にどのように関連しているのかについて明らかにすることができた.同様に,都市レベルの分析では,ロンドンを対象地域として加えることで,民族や宗教といった日本での分析では分析しづらい社会的要因についても分析することができた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,データの収集や分析,研究成果の発表は,おおむね順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
研究は,当初の計画通り,おおむね順調に進んでいるものの,世界各国のデータを使用したマクロな視点の分析と,特定の都市のデータを使用したミクロな分析に,やや乖離が見られる.したがって,今後は,対象とする都市を増やすと同時に,世界中の都市間の比較をした分析を行う予定である.
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