2018 Fiscal Year Research-status Report
環境を考慮した港湾荷役機械の運用に関するシミュレーション研究
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17K12984
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
楊 文賀 中央大学, 理工学部, 助教 (50781796)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | システムシミュレーション / ロジスティクス / システム工学 / 経営学 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成30年度では、主にシミュレーションモデルの構築手法について研究を行った。 情報技術の急速的な成長に伴い、生産・物流ならびにサービス分野にIoT技術の導入が普及してきており、コンテナターミナルの荷役作業工程を統括的に管理するターミナルオペレーションシステム(TOS)にも多数のデータソースが追加されると予想する。そこで、港湾の荷役効率、エネルギー効率、および収益性を向上させるために、この膨大な量のデータを効果的に利用する方法を検討した。 (1)モデリングアプローチ: IoTによる大量のデータをシミュレーションに活用するために、データファイルから直接モデルを生成できるモデリングアプローチについての研究を行った。この手法により、シミュレーションモデルの構築に要する時間を大幅削減できる。また、生成したモデルは起こりうる変化への対応、ボトルネックの発見、スケジュールへのリスク評価についての可能性を検討した。 (2)デジタルツインの構築:デジタルツインとは、物理世界の出来事をそっくりそのままデジタル上にリアルタイムに再現し、さらにサイバー上で構築したシミュレーションモデルを通して物理世界の動きや変化を予測し、問題の解決策を物理世界の制御と管理のために能動的にフィードバックするフレームワークである。デジタルツインの構築に存在する課題を明らかにしたうえで、構築のフレームワーク、およびセンサーで取ったデータをリアルタイムにシミュレーションモデルに入力するためのスキームを提案した。実験しやすいために、研究室にある模擬工場モデルを対象に、フレームワークと提案のスキームの有効性を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
シミュレーションモデルの構築手法、およびモデルに使用するデータ、パラメータの整理が進んでいる。また国内外の学会に参加することにより、研究についての意見交換と情報収集を行うことができた。概ね計画通りに研究を進めている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度では、以下の事項について重点を置いて研究を進める。 1.コンテナターミナルを対象としたシミュレーションモデルの構築と改善を行う。 2.対象モデルによるシミュレーション実験を実施し、結果をまとめる。 3.研究成果を発信するために,国内・国際学術セミナーにて報告を行う。
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Causes of Carryover |
当初計画していた一部の物品と書籍の購入について、学内の予算で賄うことができたため、余剰金が出た。差額については次年度の学術会議の旅費と参加費に使用する予定。
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