2018 Fiscal Year Research-status Report
Development of supportive materials for engraftment of transplanted cells using decellularized tissue
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17K13028
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
根岸 淳 信州大学, 繊維学部, 助教(特定雇用) (60722634)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 脱細胞化生体組織 / 細胞外マトリックス / 生体材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、生体内の任意の部位に血管新生と創傷治癒を誘導する生体材料を作製し、移植細胞の生着率を向上させる材料開発の基盤確立を目的としている。 平成30年度は、脱細胞化生体組織の加工手法を検討し、脱細胞化肝臓や脱細胞化神経の粉末化やゾル化手法を確立した。粉末化またはゾル化した脱細胞化生体組織はシリンジにより、動物体内に注入可能なことを明らかにした。さらに、ラット皮下埋植試験を行い、脱細胞化組織粉末、ゾルの血管新生誘導能を比較評価し、脱細胞化肝臓が高い血管新生誘導能を有することを明らかにした。 また、細胞試験を用いて脱細胞化組織の神経突起伸長促進を評価し、その他の脱細胞化生体組織と比較して、脱細胞化脳と脱細胞化脊髄が高い神経突起伸長促進能を示した。 以上から、脱細胞化生体組織の原料組織の種類により、血管新生誘導能や組織再生能が異なる可能性を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成30年度の到達目標である種々の脱細胞化生体組織の加工方法を確立した。また、脱細胞化神経組織の組織特異的機能を明らかにした。 以上から、おおむね順調な進捗だと判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度は、おおむね予定通り進行した。 今後は、細胞試験により、脱細胞化生体組織の血管新生促進、創傷治癒誘導能について評価する。また、細胞移植の際の生着補助材料としての有効性を動物試験にて評価する。
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Research Products
(2 results)