2020 Fiscal Year Annual Research Report
A longitudinal study of physical activity in people after stroke
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17K13065
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
中野 渉 常葉大学, 健康科学部, 講師 (50610995)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 身体活動 / 中高強度身体活動 / 脳卒中 / 再発予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
脳卒中後の心血管疾患リスク低減のためには、身体活動量を高めることが重要である。脳卒中後のリハビリテーションは回復期リハビリテーション病棟を中心に提供されているが、回復期リハビリテーション病棟退院後の身体活動量を縦断的に検討した報告は少ない。そこで本研究では、回復期リハビリテーション病棟退院後の身体活動量を1年間追跡調査し、身体活動量の変化と身体活動量に関連する要因を検討した。 回復期リハビリテーション病棟を退院した脳卒中患者239名のうち、選択基準を満たし、研究参加への同意が得られ、1年間の追跡を完了した47名を対象とした。身体活動量の測定は身体活動量計 (StepWatch Activity Monitor)を用い、5秒間隔で連続3日間の測定を行った。身体活動量の測定は退院時、退院後6か月、退院後12か月の3時点で実施した。 解析の結果は次のとおりであった。① 回復期リハビリテーション病棟退院後の1年間で、脳卒中後の身体活動量の有意な変化は認めなかった。活動強度も変化もなかった。②性別は退院時の身体活動量と関連があり、男性と比較して女性の身体活動量は多かった。③ 男性と比較し、女性では家事活動等に代表される軽強度活動の頻度が多く、軽強度活動時間が長かった。④ MVPAでは男女差がなかった。 結果から、退院後1年間における身体活動量の変化は認めなかった。そのため、退院時の身体活動量を高めることを目的とした介入や指導は退院後の活動的な生活を促進できる可能性があると考えられた。さらに、男性と女性では、退院後の身体活動が異なっており、男性と比較して女性は家事活動に代表される軽強度活動を多く実施していたことから、脳卒中後の身体活動量を高めるための介入においては、性別を考慮する必要があると考えられた。
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