2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development of the pulmonary rehabilitation program for sarcopenia in chronic obstructive pulmonary disease
Project/Area Number |
17K13076
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Research Institution | Chubu Gakuin University |
Principal Investigator |
三川 浩太郎 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 准教授 (20554611)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / サルコペニア / 呼吸リハビリテーション / 栄養療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease;COPD)のサルコペニア患者に対する呼吸リハビリテーションプログラムの開発である.前年度の研究において,80例の外来通院中のCOPD患者のうち,サルコペニアの有病率は30%と非常に高く,COPD患者におけるサルコペニア発症には,重症度,身体活動量,栄養状態の要素が相互に影響していることを明らかにした.その研究成果は,本年度,日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌に採択され,印刷中(in press)の状態である. 最終年度である本年度は,これまでの研究で明らかとなった研究結果を基に,COPDのサルコペニア患者に対する,身体活動性の向上を目的とした患者教育,筋力・持久力トレーニングを中心とした運動療法に積極的な栄養療法を併用した呼吸リハビリテーション(呼吸リハ)の効果について検証した.研究デザインは,通常の呼吸リハ(身体活動性の向上を目的とした患者教育,筋力・持久力トレーニングを中心とした運動療法)のみを行う対照群と通常の呼吸リハに積極的な栄養療法を併用する介入群の2群に割り付けるランダム化比較試験とした.介入群における積極的な栄養療法は,通常の食事に加えて,栄養補助食品(Meiji メイバランス,1パック200kcal)を1日1本,運動後に摂取した.その結果,12週間の呼吸リハ前後で,介入群における体重は増加するものの,骨格筋量の増加までは至らなかった.COPDのサルコペニア患者に対し,積極的な栄養療法を併用した呼吸リハは一定の効果は示されたが,骨格筋量をターゲットにした場合,新規の治療戦略が必要であることも示唆された. ただし,当初の研究計画より解析対象者数が少なく,より詳細なアウトカムを得るため,本研究は継続している状況である.
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Research Products
(18 results)