2018 Fiscal Year Research-status Report
脳卒中患者の麻痺側上肢の運動機能回復を促進させるニューロフィードバック法の開発
Project/Area Number |
17K13078
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Research Institution | Kyoto Tachibana University |
Principal Investigator |
中野 英樹 京都橘大学, 健康科学部, 准教授 (60605559)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | ニューロリハビリテーション / 脳波 / 運動イメージ / 聴覚 / ニューロフィードバック / 運動制御 / 運動学習 / 脳卒中 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,脳卒中患者の麻痺側上肢の運動機能回復を促進させるための聴覚ニューロフィードバックを用いた運動イメージトレーニングを開発し,その効果を検証することである.本年度は,昨年度に明らかにした運動イメージ中の責任領域ならびに標準的脳波周波数帯域を基盤として,聴覚ニューロフィードバックを用いた運動イメージトレーニングが健常者の運動イメージ能力に及ぼす効果について検証した.対象者は上肢運動の運動イメージ課題を実施した.その際,脳波活動を測定し,運動イメージ中のμ帯域の事象関連脱同期の程度を対象者に聴覚(周波数の高低)を用いてフィードバックした.その結果,フィードバックなし条件における運動イメージ中のμ帯域の事象関連脱同期は,トレーニング前と比較してトレーニング後に有意な増大を示した.また,Visual Analogue Scaleにて評価した運動イメージの鮮明度もトレーニング前と比較してトレーニング後に有意な増大を示した.以上のことから,聴覚ニューロフィードバックを用いた運動イメージトレーニングは,健常者の運動イメージ能力を向上させることが明らかにされた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,本年度は聴覚ニューロフィードバックを用いた運動イメージトレーニングが健常者の運動イメージ能力に及ぼす効果について検証できた.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度に得られた成果を基盤として,聴覚ニューロフィードバックを用いた運動イメージトレーニングが脳卒中患者の運動機能回復に及ぼす効果について検証する.
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Research Products
(3 results)