2019 Fiscal Year Annual Research Report
Upper limb training combining motor imagery and kinesthetic illusion
Project/Area Number |
17K13094
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
鈴木 貴子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 助教 (60549343)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 運動観察 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は,前年度末に実施した,視覚と固有覚の競合が皮質脊髄路に及ぼす変化に関する実験の結果を再解析し,論文投稿を行った.その結果,視覚入力と固有覚入力の差異が生じると,それに関連して皮質脊髄興奮性が変化することが示唆された.視覚と固有覚の入力を人為的に操作することで,皮質脊髄興奮性を選択的に増加させることができる可能性があると考えた. また,視覚と固有覚の情報が競合した場合には視覚情報処理の優位性を反映した皮質脊髄興奮性の変化が生じることが示唆されたため,映像観察による視覚刺激を用いた臨床プログラムを実施した.橈骨遠位端骨折患者を対象に映像観察群10名,対照群14名において,リハビリテーション開始時と2か月後の関節可動域およびPatient Related Wrist Evaluation(PRWE)について比較検討した. その結果,映像観察群において手関節の掌屈とPRWEの特定の動作,合計得点の改善が有意に高かった.映像観察において,正常の可動範囲で運動している動画を観察したことで,動けない手のイメージが減弱したことが理由ではないかと推測するが,これを検証するためには,より長期の経過の観察や回復スロープ,その他の様々な要因についても評価をする必要がある.
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Research Products
(2 results)