2017 Fiscal Year Research-status Report
水泳プール浸水前の入浴を用いた温熱刺激は浸水時の動脈壁硬化を抑制する
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17K13116
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Research Institution | Kawasaki University of Medical Welfare |
Principal Investigator |
斎藤 辰哉 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 助教 (60758085)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 水泳プール / 入浴 / 水温 / 脈波伝播速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
水泳プールの水温は、約30-32℃に保たれているところが多い。水泳プールへの浸水は、ヒトの身体には急速な寒冷刺激となり、皮膚温低下および皮膚血管収縮を生じさせる。また、浸水に伴う皮膚温低下および皮膚血管収縮は、血圧変化と関連し、一過性の動脈スティフネスの上昇(脈波伝播速度(PWV)の上昇)を引き起こす。先行研究において、下肢温熱刺激後に下肢PWVが有意に低下することが報告されている。入浴は、水泳プール浸水前の身体の洗浄効果および全身への急速な血液循環促進効果がみられることから、水泳プール浸水前の温熱刺激に最適であると考える。これらのことから、水泳プール浸水前の入浴により浸水に伴う血管緊張の抑制効果があるものと推測する。水泳プール浸水前の温熱刺激(入浴)が浸水時の部位別動脈スティフネスに及ぼす影響を検証している。健康な成人男性を対象とした。実験条件は、陸上安静条件、入浴なし浸水条件および水温40℃入浴後浸水条件(入浴時間:5 分)とした。浸水の水温は30℃とし、浸水時間は15分とした。動脈スティフネスを測定する方法として、脈波検査装置を用いて評価した。その結果、水温40℃入浴後浸水条件の心臓-頚動脈間PWV、心臓-大腿動脈間PWV、大腿動脈-足関節動脈間PWVおよび上腕-足首間PWVは、入浴なし浸水条件と比較して有意な差は観察されなかった。今後、入浴時間の違いおよび入浴水温の違いについて検討を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
直腸温、皮膚温および皮膚血流は、季節の影響を受けるため、実験時期を揃えたことが影響している。実験計画については、実験機器、対象者、験者の協力など、実験を行う上で問題はない。平成29(2017)年度岡山体育学会研究発表会で口頭発表し、学術的な評価を受けた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度の結果から、水泳プール浸水前における温熱刺激時間(入浴時間)の違いが浸水時の動脈スティフネスに及ぼす影響(実験2)および水泳プール浸水前における温熱刺激温度(水温)の違いが浸水時の部位別動脈スティフネスに及ぼす影響(実験3)について実験を行い検討を進めていく。測定方法については、これまで(実験1)と同様の方法で実施する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由は、直腸温、皮膚温および皮膚血流が季節の影響を受けるため、実験時期を揃えたことが影響している。 使用計画は、実験計画がやや遅れていることによる対象者への謝品費用および実験機器の防水のための消耗品費に使用予定である。学会参加においては、7月にアイルランド(ダブリン)にて開催されるヨーロッパスポーツ科学会議(European College of Sport Science)および9月に開催される第73回日本体力医学会大会(福井県)に参加予定である。
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Research Products
(1 results)