2017 Fiscal Year Research-status Report
体育教師教育におけるICT活用指導力育成プログラムの開発に関する基礎的研究
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17K13121
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Research Institution | Tokyo International University |
Principal Investigator |
木原 慎介 東京国際大学, 人間社会学部, 講師 (80773382)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 保健体育科 / ICT活用指導力の実態 |
Outline of Annual Research Achievements |
教員のICT活用指導力の向上が求められているなか、本研究では、保健体育科という教科の特性に着目し、教員養成段階におけるICT活用指導力の育成の必要性とその具体的項目について検討し、ICT活用指導力育成プログラムの開発に向けての基礎的資料を得ることを目的としている。 4年間の研究計画のうち1年目に当たる本年度(平成29年度)は、保健体育科におけるICT活用指導力の実態調査として、調査1及び調査2で構成する質問紙調査を予定通り実施した。調査1では文部科学省作成の「教員のICT 活用指導力の基準(チェックリスト)」を用いた質問紙調査を、調査2ではICT活用指導に関連する意識・実態として、必要感、経験、課題感、ICT操作能力、授業設計力についての質問紙調査を実施した。調査は、保健体育科教員養成段階にある大学生、現職の保健体育科教師、教育行政関係者、大学教員らの協力を得て、大学生240名、公立中学校および高等学校の保健体育科教師296名から調査協力の同意と回答を得ることができた。想定の回答数が得られたことにより、データの分析作業へと進むことができる。なお、その分析作業および結果の公表については、当初の研究計画の通り次年度(平成30年度)を予定している。 併せて、国内各地における各種の研修会、研究会、研究大会、研究発表会や、海外(イギリス、オランダ、台湾)における大学訪問、学校訪問、授業視察を実施した。これらは次年度以降も継続的に実施し、最終年度(平成32年度)に計画しているICT 活用指導力育成プログラム開発のための基礎資料作成に向けた検討材料として用いる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究は、ICT活用指導力育成プログラムの開発に向けての基礎的資料を得ることを目的として、4年間の研究計画を立て遂行するものである。研究1年目に当たる本年度(平成29年度)は、保健体育科におけるICT活用指導力に関する現状把握のため、調査1「教員のICT 活用指導力の基準(チェックリスト)」および調査2「ICT活用指導に関連する意識・実態(必要感、経験、課題感、ICT操作能力、授業設計力)」から構成する質問紙の作成、各方面への調査協力の依頼、データ回収等を当初の計画通りに実施することができた。したがって、概ね順調に進捗していると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策について、まず次年度(平成30年度)は当初の計画通り調査1および調査2で回収したデータの分析作業を進める。具体的には、大学生、現職教師、保健体育科、教師歴等を変数とした比較分析や、体育授業におけるICT活用指導力に関連する要因分析を行い、経験、環境、関心や認識の程度といった具体的項目について検討する。さらに、その結果については、学会発表(日本体育学会、東アジアスポーツ教育学会を予定)や雑誌論文(東京国際大学論叢)を予定している。また、平成31年度実施予定の調査3「体育のICT活用指導力育成に関するインタビュー調査」に向けての準備を始める。併せて、国内外における各種研修会、研究会、研究大会、研究発表会、大学訪問、授業視察等も継続的に実施し、最終年度(平成32年度)に計画しているICT 活用指導力育成プログラム開発のための基礎資料作成に向けての検討材料とする予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じたものの、その額は2,467円と僅かであり、当該年度所要額の99.7%は予定通り使用している。したがって、翌年度分として請求した助成金と合わせた使用計画については特に変更はしない。
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