2019 Fiscal Year Research-status Report
文化・制度的環境がスポンサーシップ関係に与える影響の検証
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17K13137
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
中村 英仁 一橋大学, 大学院経営管理研究科, 准教授 (30700091)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | スポーツスポンサーシップ / 文化・制度的環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、スポンサーシップ契約にかかる関係性に、文化・制度的環境があたえる影響の程度を明らかにすることである。既存研究は当該契約関係をミクロ視点で捉え、良好な関係性の構築に必要なのは収益性や信頼性といった組織の内的要因だと理解してきた。しかしメゾ視点からみると、組織は業界や地域文化といった外的環境の中に生息しており、その影響から逃れられないはずであるが、こうした点について研究がなされていない。そこで本研究では、外的要因がスポンサーシップ関係に与える影響の程度を、事例分析により研究する。令和元年度には事例分析の前段階として、調査対象となるクラブの選定作業を行った。その際、過去に調査を断られた反省点をふまえ改善して再度調査を申し込んだところ、調査協力を取り付けることができた。具体的には、仲介者となってくれる人脈を活用したことでラポールを形成することが可能となった。また今年度において、本研究の分析枠組みをより実務に活用できるように発展させ論文化し、それを学術誌に掲載した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はインタビュー調査が進んだものの、3月になり新型コロナウイルスの問題により、予定していたインタビュー調査の多くがキャンセルとなった。そのような意味で、少し研究が遅れることとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
令和二年度においては、これまで構築した分析枠組みに基づき、事例分析を実施する。具体的には、引き続き2クラブに対してインタビュー調査実施のための交渉(オンラインでのインタビュー調査の実施などを相談)を行いつつ、収集されたデータを定性分析ソフトMAX-QDAにかけてコーディングし分析する。具体的には、2クラブの社長、役員、従業員約20名ほどにインタビューし、文化・制度的影響をいかにコントロールしたのかについて明らかにする。分析に際しては、Salvato and Rerup (2018)らが議論する、Management of achieving multiple goalsの枠組みを用いて事例の整理を行う。さらに、この分析結果を国内外の学術誌に投稿する。先行研究では、両立できないタスクのコンフリクトを一時的に回避するため、タスクの片方を一時退避させ、別期間において一時退避した策を復活させることで、コンフリクトを起こしがちなタスクの両立が可能といわれていた。しかし本研究では、コンフリクトを起こしかねない、タスクの「前提」を見直すような行動を事前・事後的に行っていることがわかってきている。この発見を発表していきたいと考えている。
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Causes of Carryover |
3月になり新型コロナウイルス問題の影響をうけ、予定していたインタビューが中止になってしまった。そのため、仲介者に支払う予定の仲介料と、インタビュー音声のテープ起こし料金の支払いが延期された。
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