2020 Fiscal Year Research-status Report
メガスポーツイベントの関与自治体におけるソフトレガシーの構築方法の把握
Project/Area Number |
17K13148
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Research Institution | Takushoku University |
Principal Investigator |
松橋 崇史 拓殖大学, 商学部, 准教授 (50599991)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 東京オリンピック・パラリンピック / ホストタウン / ソフトレガシー / 地域活性化 / まちづくり |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの参加国との交流を、事前合宿の受け入れなどを通じて行う地方公共団体(通称:ホストタウン自治体)を対象に調査・研究を実施してきた。 2020年度は、2019年度末に、ホストタウン自治体を対象に実施したアンケート調査の分析を行い、新型コロナウイルス感染症が発生する以前のホストタウン自治体におけるホストタウン事業の動向についての分析を行った。これらの分析結果は、2020年度内の新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえつつ、研究成果としてまとめていく。 2020年度後半は、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながら、ホストタウン自治体がいかにして活動を維持しているのか、ないしは活動が困難になっているのか、オンライン会議システムを用いてヒアリング調査を実施した。当然ながらすべてのホストタウン自治体が東京オリンピック・パラリンピックの延期と新型コロナウイルス感染症の影響を受け、想定してきた交流活動が実施できないもどかしさを抱えていた。その中でもオンラインでの交流を実施し、本大会とその直前に控える事前合宿に向けての機運を維持したり、市民の学習の機会に生かしたりするなどの取り組みも存在していた。 2021年に開催される予定の東京オリンピック・パラリンピックが開催されれば、それに伴って一部のホストタウン自治体では予定通り事前合宿が行われるだろう。そして、事前合宿が行われるかどうかに関わらず、ホスト対象国の選手を放送を通じて応援するという光景が生まれると想定される。ホストタウン自治体のこれまでの取り組みと、そうした大会中、大会前後の取り組みが、いかにしてそれぞれのホストタウン自治体における大会後のホストタウン事業に関連した取り組みに影響を与えるのか、把握していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は、ホストタウン自治体が、東京オリンピック・パラリンピックの開催前後にどのような取り組みを行い、それが、それらの自治体にいかなる影響を与えるのかということについて調査・分析する想定でいたが、新型コロナウイルス感染症の全世界的な影響によって、東京オリンピック・パラリンピックが延期となり、本研究も1年以上の延期を強いられることになり、結果、遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の助成期間は2020年度までであったが、2021年度以降も本研究課題を継続させるための研究課題が科学研究費の助成対象となったことから、2021年7月から9月にかけて実施予定の東京オリンピック・パラリンピックの開催前後におけるホストタウン自治体の取り組みと、そこでの取り組みが各自治体にいかなる波及効果を持ちうるのか分析していく。
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Causes of Carryover |
本研究では、2020年に開催予定であった東京オリンピック・パラリンピックに向けて、参加国・地域がホストタウン自治体で実施する事前合宿を視察したり、その後の影響を質問紙調査を用いて把握する想定であった。大会が延期になったことによってこれら一連の調査活動も延期することになり、研究費を残し、2021年度の活動に充てることにした。 2021年度に繰り越した予算は、ホストタウン自治体で開催される事前合宿への視察のために利用する予定である。
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