2017 Fiscal Year Research-status Report
遺伝情報を活用した運動・トレーニング指導は可能か?
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17K13152
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Research Institution | Nippon Sport Science University |
Principal Investigator |
菊池 直樹 日本体育大学, 体育学部, 助教 (10739478)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 遺伝子多型 / 損傷 / パフォーマンス / アスリート |
Outline of Annual Research Achievements |
運動やトレーニングによる身体反応の個人差は、遺伝要因と環境要因の相互作用によって決まる。近年では、個人の遺伝情報を手軽に手に入れることが可能になった。しかしながら、個々の遺伝子多型やその組み合わせが運動•トレーニングの効果に与える影響についての科学的エビデンスは乏しい。本研究では、大規模なアスリートコホートにおいて縦断的なパフォーマンスや体組成などの変化、損傷発生などを一括管理するプログラムを開発し、遺伝情報がトレーニング効果及び損傷発生リスクに与える影響を検討する。 平成30年度は、特定の遺伝子多型(ACTN3, MCT1, AGTR2, ESR1,COL11A1,ALDH2など)と身体機能やケガのリスクに関する検討を行った。損傷調査については、主にアンケート調査などを用いておこなった。ACTN3遺伝子多型については、関節可動域に関する検討やエキセントリック収縮後の回復に関す内容を検討した。また、COL11A1遺伝子多型については、腰椎および頚椎の椎間板変性との関連性を検討した。また、アルコール摂取に関連する遺伝子多型であるALDH2遺伝子多型とスポーツパフォーマンスおよび筋機能との関連性を報告した。 29年度は、主に個々の遺伝子多型(ACTN3, MCT1, AGTR2, ESR1,COL11A1,ALDH2など)と競技パフォーマンスおよび損傷などとの関連性を検討し報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
各遺伝子多型と、損傷や筋機能に関する検討を行い、学会、論文発表を行った。
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Strategy for Future Research Activity |
平成30年度には、長期的な筋力トレーニングのトレーニング効果についてアスリートおよび一般者を対象として検討する予定である。トレーニング効果について遺伝子多型による影響について検討して行く予定である。
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Causes of Carryover |
消耗品のうち、大学での予算でまかなえる内容や国際学会への参加がなかったため、471107円繰り越した。次年度については、国際学会での参加、発表のための経費として使用する計画である。
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