2022 Fiscal Year Annual Research Report
A study on the evaluation of power production ability in sprint running
Project/Area Number |
17K13164
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Research Institution | Josai University |
Principal Investigator |
篠原 康男 城西大学, 経営学部, 助教 (50755535)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 疾走速度変化 / 数式化 / 加速 / パワー発揮 / 技能と体力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,走運動におけるパワー発揮能力の評価およびその評価手法の確立を目的として研究を実施した。研究全体として,研究実施計画を部分的に変更したものの,走運動におけるパワー発揮能力に関して,下記の成果が得られた。まず,「疾走中に発揮されたパワーと下肢関節が発揮し得る最大パワーの比較」に関して,跳躍時の鉛直方向への最大パワーは加速疾走時の水平方向への最大パワーに比べて有意に大きいものの,これらの最大パワーの間に有意な相関関係は認められなかった。このことから,自身が発揮しうる脚伸展パワーを,どの程度水平方向に発揮できるかというスキルには個人差があり,発揮し得る脚伸展パワーをトレーニングで向上させるだけでなく,加速疾走で水平方向に大きなパワーを発揮できるようにする必要があることが示唆された。また,「加速疾走時のパワー発揮に関するトレーニング方法」に関して,傾斜走路の上り坂での疾走では,平坦な走路と比較して最大疾走速度が低下するものの,発走後の加速初期では発揮される力が有意に大きくなり,パワーも増大していた。また,傾斜走路の傾度はパワー発揮特性にも影響し,傾度が10.4%の上り坂ではパワー発揮特性が平坦な走路に比べて力発揮重視となること,傾度が2.7%程度の下り坂であればパワー発揮特性を大きく変えずにオーバースピードとなることが可能であることが推察された。 なお,本年度は,加速疾走時のパワー発揮に関するトレーニング方法に関して,追加測量および論文投稿の準備を進めた。具体的には,実験で用いた平坦な走路に関して,走路の傾度を測量機により測量した。その結果,平坦な走路として設定した走路の傾度は-0.24%であり,実験試技の設定通り平坦な走路と捉えてよいものと判断できた。この結果に関して,研究協力者との対面ミーティングも実施し,意見交換した内容を踏まえ,引き続き論文投稿の準備を進めている。
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Research Products
(1 results)