2021 Fiscal Year Research-status Report
東京オリンピックに向けたエリートアスリートの為の心理学的コンディショニング
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17K13166
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
笹塲 育子 立命館大学, スポーツ健康科学部, 准教授 (30795232)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | スポーツ心理学 / 競技力向上 / コンディショニング / エリートアスリート |
Outline of Annual Research Achievements |
世界レベルの競技スポーツにおいては、技術面の強化や身体面の強化に加え、心理面の強化が重要視されており、スポーツ心理学における実力発揮を目的とした メンタルトレーニングの実践的有用性が明確に示されている。反面、長期(継続)的な心理介入における心理的ピークの調整を目的とした「心理的コンディショニ ング」については、多くの先行研究においても断片的な実施に留まっている。そこで、本研究では[研究1]エリートアスリートの心理的コンディショニングに必要な心理的・生理的指標の特定及びコンディショニングモデルケースの構築、[研究2]2020東京オリンピックへ向けた心理的コンディショニングプログラムの実施、[研究3]プログラム評価を目的としている。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響を強く受け、予定されていた世界大会の中止を含めオリンピックも延期されるなど、研究計画に大きな変更が必要となった。したがって、可能な限り予定通りの研究計画を進めつつ、新型コロナウイルス感染症のスポーツ界への影響について新たな調査を並行して実施した。新たな追加調査では、公益社団法人ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグに所属するアスリート及び、公益社団法人日本プロサッカーリーグに所属するアスリートを対象に、Sport Motivation Scale Questionnaireを用いた自信への影響及び、Psychological Performance SE Scaleを用いた自己効力感への影響を調査した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は東京オリンピックへ向けたアスリートの心理支援を目的としていたため、開催延期を含めオリンピック開催に様々な影響が生じたことにより、研究内容の大幅な変更が必要であった。一方、新型コロナウイルス感染症拡大による未曾有の事態下における、アスリートへの心理的影響を追加調査できたことは、今後、危機的状況下において適切な心理支援を行っていくための貴重な基礎資料を得ることができたと考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は新たな追加調査として、公益社団法人ジャパンプロフェッショナルバスケットボールリーグに所属するアスリート及び、公益社団法人日本プロサッカーリーグに所属するアスリートを対象に、新型コロナウイルス感染症拡大による危機的状況下における心理的影響について、インタビュー調査を実施する。また最終年度として、研究成果の学会発表及び論文投稿を実施する。
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