2017 Fiscal Year Research-status Report
Facilitating athletes' leadership skills development
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17K13167
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
小菅 萌 大阪体育大学, 体育学部, 講師 (80649624)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | スポーツ心理学 / グループダイナミクス / リーダーシップ / チーム |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツの現場では、リーダーは「資質」「タイプ」など、生まれもった素質であると語られることが多い。スポーツチームには、キャプテンや主将といった公式なリーダーの役割を持つ選手、そして公式な役割を持たないがチームメイトにリーダーと認められている選手が存在するとされている。本助成研究の目的は、このようなアスリートリーダー (athlete leader)のリーダーシップスキルの成長を促すことが可能かどうかについて検証することである。 平成29年度は、代表者ら(Machida & Loughead, 2015) が以前行ったスポーツチームにおけるリーダーシップに関するレビューに、最新の研究論文からの知見を加えた。2015年以降に出版された26本の文献の中から10本の論文をレビューに追加し、まとめている。その結果、アスリートのリーダーシップスキル (認知スキル、対人スキル、マネジメントスキル、ストラテジックスキル)や行動、それに関わる個人要因や社会要因、そしてアスリートリーダーがチームに及ぼす影響についてさらに整理された。また最新の研究においても、アスリートのリーダーシップスキルの成長や発達に関する知見は限られており、本研究課題の重要性が改めて認識された。 またこのレビューの結果や、著者のこれまでの研究の結果ももとにし、アスリート・リーダーシップスキル尺度 (町田, 2017) の質問項目を改訂している。今後は、この改訂版尺度の妥当性、信頼性を検証するため大学生アスリートを対象に調査を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
アスリート・リーダーシップスキル尺度の改訂版は、まだ検討が必要な部分もあるが、研究計画は、概ね予定どおりに進行している。
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Strategy for Future Research Activity |
アスリート・リーダーシップスキル尺度の妥当性と信頼性を検証するためのデータ収集の開始準備をする必要がある。約20チーム約400名の選手を対象にした縦断的な調査 (2回のデータ収集)を予定しているが、参加者の摩滅を減らすことが課題になる。基準関連妥当性や概念妥当性を評価するための尺度を見直し、調査所要時間を短縮すること、謝金やフィードバックの提供で、参加者の調査参加への動機づけを促すことを検討している。またリサーチアシスタントも1名増員して、円滑に研究を進める。
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Causes of Carryover |
リサーチアシスタントの研究補助が、当初の予定より少なく終了した。しかしながら、今年度、困難が予想される縦断的な研究を実施するため、リサーチアシスタントの補助を増やす予定である。
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