2018 Fiscal Year Research-status Report
Facilitating athletes' leadership skills development
Project/Area Number |
17K13167
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Research Institution | Osaka University of Health and Sport Sciences |
Principal Investigator |
小菅 萌 大阪体育大学, 体育学部, 准教授 (80649624)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | リーダーシップ / スポーツ / チーム |
Outline of Annual Research Achievements |
スポーツの現場で課題として挙げられることのひとつに、選手のリーダーシップがある。また、スポーツにはキャプテンなどの役職の有無に関わらず、リーダーとして認められる選手 (アスリートリーダー:athlete leader)が存在することが、これまでの研究で示されている。本助成研究の目的は、このようなアスリートリーダーの成長について検証することである。 平成30年度は、アスリートリーダーの成長を測定するために、アスリート・リーダーシップスキル尺度の妥当性、信頼性を検証した。この尺度は、代表者が作成し、平成29年度に行った文献レビューをもとに改定した、31項目、 4つの下位尺度 (認知スキル、対人スキル、マネジメントスキル、ストラテジックスキル)から成るものである。さらに、その尺度を使用して選手のリーダーシップスキルの変化を追う調査を実施した。 調査では、411名の大学生アスリートが、チームで一番重要なリーダーだと思う選手を挙げ、尺度にその選手のスキル評価を行った。探索的な共分散構造分析 (exploratory structural equation modeling) を行い尺度の因子構造を検討したところ、尺度は17項目にさらに改定された。また、この対象者のうち、237名にはシーズン後の追跡調査も実施しており、選手のシーズン前後でのリーダーシップスキルの変化とそれに関わる要因についても検証している。 今後は、この追跡調査の結果をさらに分析し、どのような環境要因や個人要因がアスリートのリーダーシップスキルの変化に影響を与えうるのかを検討していく。また、本研究の結果をもとに、アスリートのリーダーシップ育成プログラムの作成も進めていきたいと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実施した調査の分析を終えていない部分はあるものの、おおむね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、データ分析を進め、学会と論文発表の準備、研究2に位置づけているリーダーシップスキル育成プログラムの検証の準備を進める予定である。研究2では、実際に介入を行い、その効果を検証する予定であるが、対象チームの選定やコミットメントが課題となる。有益な情報やフィードバックの提供で、参加者の動機づけを促す計画である。また、リサーチアシスタントの研究補助も増やして、円滑に研究を進める。
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Causes of Carryover |
物品 (プロジェクター等)の購入を見送ったため、次年度使用額が生じた。しかしながら、今年度、介入研究を実施するため、これらの機器を購入する予定である。
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