2018 Fiscal Year Research-status Report
An empirical study on risk management of organizers and risk perceptions of participants in the context of trail running
Project/Area Number |
17K13168
|
Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
山口 志郎 流通科学大学, 人間社会学部, 准教授 (70733096)
|
Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 自然環境への配慮 / 持続可能性 / 医療体制 / ステークホルダー / ボランティア / モニタリング / 参加者意識 / 共存共栄 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はトレイルランニングイベントを開催する主催者に焦点を当て、主催者が実践するリスクマネジメントについて明らかにすることであった。調査対象イベントは、1)いながわ里山猪道トレイルラン、2)伊豆トレイルジャーニー、3)ハセツネCUP・日本山岳耐久レース、4)美ヶ原トレイルラン、5)スリーピークス八ヶ岳トレイルであった。調査対象者は、イベント業務に精通している実行委員長、事務局長、事務局員、及びイベントディレクターであった。質問項目は、(1)大会開催の目的、(2)大会計画・運営方針、(3)リスクマネジメント、(4)大会開催に伴う自然環境への配慮、(5)リスクマネジメントの課題である。 また、トレイルランニングイベントと市民マラソン大会のリスクマネジメントの差異を明らかにするために、市民マラソン主催者に対してもインタビュー調査を実施した。調査対象イベントは、1)いぶすき菜の花マラソン、2)NAHAマラソン、3)神戸マラソン、4)世界遺産姫路城マラソン、5)赤穂シティマラソン大会であり、質問項目は上記と同様のインタビュー内容を設定した。 インタビューの結果を質的に分析した結果、トレイルランニングの主催者はリスクマネジメントを実践する上で、医療体制の充実を図るとともに、ステークホルダーや地域住民との関係性強化に努めるため、リレーションシップマネジメントを実践していることが示された。また山を使用するといった観点から、自然環境への配慮を意識しながら持続可能性について検討し、自然との共存共栄について意識していることも明らかとなった。 一方、市民マラソンにおけるリスクマネジメントは、医療体制に多くの予算が使用されており、トレイルランニングイベントと比べ、参加者のリスクへの意識が薄く、またロードを使用するため、自然環境への配慮といった側面には注力していないことが明らかとなった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
トレイルランニングイベントを開催している主催者へのインタビュー調査が終わった後、トレイルランニングイベントに参加する参加者へのインタビューを進める予定であったが、市民マラソン大会を開催する主催者に追加でインタビューを行ったことから、参加者インタビューは当初の予定人数より少ない数となった。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究3年目となる令和元年は、参加者調査に焦点を当て、インタビュー調査を継続しつつ、量的調査に向けた質問紙を作成し、予備調査、本調査を実施予定である。
|
Causes of Carryover |
平成30年度調査を行実施予定であった質問紙調査が次年度へ持ち越しとなったため、その部分の差額が生じている。
|