2018 Fiscal Year Research-status Report
エリート競泳選手の泳パフォーマンス向上のための呼吸筋トレーニングに関する研究
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17K13178
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
大家 利之 中京大学, スポーツ科学部, 准教授 (70610062)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | 呼吸筋トレーニング / エリート競泳選手 / 最大吸気口腔内圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、エリート競泳選手30名を対象に、呼吸筋トレーニングを6週間行わせた。被験者を、MIPの75%強度で呼吸筋トレーニングを行う群(以下、75%群とする)、50%強度で呼吸筋トレーニングを行う群(以下、50%群とする)、呼吸筋トレーニングを行わない群(以下、con群とする)に分類した。呼吸筋トレーニングは、30呼吸を1セッションとし、1日あたり2セッション行い、1週間に6日間行わせた。呼吸筋トレーニングには、パワーブリーズ(IMT Technologies Ltd., Birmingham, UK)を用いた。6週間の呼吸筋トレーニングの前後で、呼吸機能の測定と泳パフォーマンステストを実施した。呼吸機能は、MIPと呼吸筋持久力を測定した。泳パフォーマンステストは、100mの自由形泳を行い、自由に呼吸を行う自由呼吸条件と、4ストロークに1回呼吸を行う制限呼吸条件の2条件で実施した。6週間の呼吸筋トレーニングを実施することによってMIPは向上し、100m自由形泳のパフォーマンスが改善した。また、呼吸筋トレーニングによって向上したMIPは、75%群のみトレーニング終了後4週目までトレーニング効果が持続した。しかしながら、75%群と50%群でMIPおよび泳パフォーマンスに有意な差はなかった。呼吸補助筋の動員が大きくなる高強度での呼吸筋トレーニングは、トレーニング効果を長く持続させるという点では、MIPの50%強度での呼吸筋トレーニングを比較して有益であるが、泳パフォーマンスの向上に対して付加的な効果があるかはわからない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、順調に実験が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究結果で出た課題を踏まえて、2019年度では、実験を実施する。具体的には、呼吸筋力トレーニンングと呼吸筋持久力トレーニングとを比較し、泳パフォーマンス改善に対する影響について検討する。
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Causes of Carryover |
実験を行うにあたり、検者および被検者の人数が計画よりも少なくなったことから、未使用額が発生した。今年度は、被検者の数が多くなることから、被検者の謝金に未使用額を使用する予定である。
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[Journal Article] Effects of Respiratory Muscle Endurance Training in Hypoxia on Running Performance2019
Author(s)
Katayama K, Goto K, Ohya T, Iwamoto E, Takao K, Kasai N, Sumi D, Mori H, Ishida K, Shimizu K, Shiozawa K, Suzuki Y
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Journal Title
Med Sci Sports Exerc
Volume: 印刷中
Pages: ―
DOI
Peer Reviewed