2021 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of gluteal muscle volume and thigh muscle balance on pedaling motion cyclists.
Project/Area Number |
17K13182
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Research Institution | Kyoto University of Advanced Science |
Principal Investigator |
石井 泰光 京都先端科学大学, 健康医療学部, 准教授 (30734511)
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Project Period (FY) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 筋体積 / 自転車 / スプリント / 200mタイムトライアル / 最大無酸素パワーテスト / MRI |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで自転車競技のスプリント能力と大腿部の筋量との関係は明らかにされているが、殿部の筋量との関係は明らかにされていない。本研究では、男子大学生自転車競技選手12名を対象に、殿部の筋量と実走のパフォーマンスおよび自転車エルゴメーターによるスプリント能力の関係を検討した(研究1)。対象者には、MRIを用いて大殿筋、中殿筋+小殿筋および筋体積を計測し、その合計を全殿筋の筋体積とした。自転車エルゴメーターによる最大無酸素パワーテスト(MAnPT)と40秒間全力ペダリング(40sMP)を行わせて、200mTTのタイムにおける年度の最高記録を収集した。全殿筋の筋体積とMAnPTの最大パワー、40sMPの平均パワー、200mTTのタイムとの間に有意な相関関係が認められた。全殿筋の筋量は、自転車スプリントパフォーマンスに大きく貢献することが明らかになった。 自転車競技のスプリント能力と筋量の関係は明らかにされているが、筋バランスの違いが自転車のペダリング動作どのように影響するか明らかにされていない。本研究では、男子大学生自転車競技選手12名を対象に、大腿前部と大腿後部の筋横断面積の比率によって2群に分けて、自転車エルゴメーターを用いて、10秒間のペダリング運動を、4種類の負荷条件を分時回転数90rpmで行わせて、光学式三次元動作解析システム、ペダル力計測システムを用いて、ペダリング動作に及ぼす影響を検討した(研究2)。大腿部の筋バランスによって、クランクトルクの波形に違いは認められなかった。 本研究では、自転車競技のスプリント能力と殿部の関連性については、実走および自転車エルゴメーターの両方で明らかにすることができた。一方、本研究の対象者の範囲では、大腿部の筋バランスの違いによるペダリング動作は認められなかった。今後、対象者の専門種目や競技レベルを拡げて検討する必要性が考えられた。
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